画像特性(バンド1からバンド3)

バンド1(0.47μm)

バンド1は、0.47μm に観測の中心波長を持っています。バンド1、2および3は「可視バンド」と称されます。バンド1は三種類の可視バンドのうちの一つで最も観測波長が短く、従来利用されてきた可視画像(0.68μm 帯)よりも波長が短くなります。中心波長である 0.47μm は人間の肉眼で感じる可視光のうち、青色として感じる波長領域です。静止気象衛星としては初めて搭載された観測バンドです。

バンド2(0.51μm)

バンド2は、0.51μm に中心波長を持っています。0.51μm は人間の肉眼で感じる可視光のうち、緑色として感じる波長域です。バンド1と同様に従来利用されてきた可視画像よりも波長が短く、静止気象衛星としては初めて搭載された観測バンドです。

バンド3(0.64μm)

バンド3は、0.64μm に中心波長を持ちます。可視光のうち人間の肉眼では赤色として感じる波長です。ひまわり6号・7号における可視センサの観測波長0.68μm と中心波長が三種類の可視バンドの中で最も近く、画像としての特性がよく似ています。このため従来の可視画像と同様に太陽光の当たる領域での雲解析や雪氷域の識別に用いられたり、気象庁ウェブページなどでは「可視画像」として公開しています。また、バンド3は全16バンドの中で最も高い水平解像度を持ち、衛星直下点で 500m です(バンド1およびバンド2の水平解像度は 1km)。このため、従来の可視画像よりも雲域の表面の様子や形状が明瞭に識別できます。

図1 AHIの応答関数(バンド1から3)