南極の気象(2010年3月)
1.概 況
昭和基地は周期的に低気圧の影響を受け、5日から6日、14日から15日、28日から29日はそれぞれB級ブリザードとなった。低気圧が通過した後は内陸の高気圧に覆われる日が多かったため、日照時間の合計が多いほうから7位となった。
ブリザード、カタバ風‥‥用語解説
2.旬別の天候経過
- 上旬:
- 低気圧が接近した5日~6日はふぶきとなった。6日は午後には天気が回復し、低気圧が北から暖かい空気をもたらしたため、最高気温が0.7度まで上がった。9日以降は内陸の高気圧に覆われ晴れの日が続いたが、気温は低下した。
- 中旬:
- 13日までは上旬に引き続き高気圧に覆われ、晴れの日が続いた。14日から15日は低気圧の影響を受けふぶきとなったが、16日以降は再び高気圧に覆われ、晴れの日が続いた。
- 下旬:
- 21日は晴れたが、22日以降は昭和基地の北西海上の低気圧の影響が強まり、曇りや雪の日が多かった。低気圧が最も接近した28日から29日はふぶきとなった。
3.気温、風向風速等の気候統計値
平均気温 | -7.0℃ | 平均湿度 | 65% |
---|---|---|---|
最高気温 | 0.7℃(6日) | 平均雲量 | 7.7 |
最低気温 | -17.0℃(21日) | 日照時間 | 145.3h(37%) |
平均風速 | 6.7m/s | 全天日射量 | 7.7MJ/㎡ |
最多風向 | ENE | 雪日数 | 15日 |
最大風速 | 25.3m/s(ENE 29日) | 霧日数 | 0日 |
最大瞬間風速 | 31.1m/s(ENE 29日) | 平均気圧(海面) | 987.7hPa |
4.日平均気温と日平均風速の推移および月平均気温の累年値
日平均気温と日平均風速の推移
月平均気温の累年値
5.大気の流れ
南半球月平均500hPa高度および平年偏差
等値線は500hPa高度を表し、間隔は60m。陰影域は平年偏差を表す。平年値は1979-2004年の期間の平均値。
6.南極昭和基地上空のオゾン層と紫外線の状況について
南極昭和基地上空のオゾン層と紫外線の状況についてはオゾン層・紫外線のページを参照してください。
毎月20日頃、最新版に更新されます。またオゾン層に関する報道発表を随時行っています。