南極の気象(2011年7月)
1.概 況
1日は昭和基地が気圧の尾根に位置したため快晴となった。
2日は昭和基地の北西で勢力の弱い低気圧 が発生したため雲が多く、一時的に弱い雪が降る天気となった。
この低気圧は3日には衰退したため、いったん天気は回復したが新たに西から接近する低気圧により4日後半から5日にかけては吹雪となった。
低気圧通過後の6日は天気の良い状態となったが
7日は昭和基地付近で発生した勢力の弱い低気圧が東進したため雲の多い天気となった。
8日から9日前半にかけては東にある低気圧と北西より新たに接近する低気圧との気圧の尾根に位置したため天気の良い状態が続いたが、
9日後半から10日前半にかけては低気圧の通過により一時的に雪の降る天気となった。
11日から12日は西にある低気圧と東にある低気圧に挟まれ気圧の尾根に位置したため一時的に薄曇の天気となったが概ね晴れの天気が続いた。
13日から15日にかけては西にある低気圧が昭和基地北海上を通過したため雲が多く一時的に雪の降る天気となったが16日後半には天気は回復した。
17日は昭和基地の北海上に新たに発生した勢力の弱い低気圧の影響により次第に雲が増え、後半には西から移動してきた低気圧の影響により雪が降り18日には一時的に吹雪となった。
19日は引き続き低気圧の影響により雲が多く一時的に雪の降る天気となったが、
20日には低気圧は東に移動し天気は回復した。
21日は昭和基地の北西にある低気圧と北東にある低気圧との気圧の尾根に位置したため晴れたが、
22~23日にかけて前線を伴う低気圧の接近により吹雪となった。
低気圧は昭和基地の北海上を通過後、北東海上で停滞したため一時的に雲が増えた日があったが、
24~31日までは大陸からの高気圧の張り出しもあり天気の良い状態が続いた。
ブリザード、カタバ風‥‥用語解説
2.気温、風向風速等の気候統計値
平均気温 | -16.3℃ | 平均湿度 | 67% |
---|---|---|---|
最高気温 | -4.2℃(31日) | 平均雲量 | 6.2 |
最低気温 | -35.2℃(1日) | 日照時間 | 6.6h |
平均風速 | 6.5m/s | 全天日射量 | 0.1MJ/㎡ |
最多風向 | ENE | 雪日数 | 12日 |
最大風速 | 30.0m/s(ENE 22日) | 霧日数 | 0日 |
最大瞬間風速 | 36.7m/s(ENE 22日) | 平均気圧(海面) | 990.6hPa |
3.日平均気温と日平均風速の推移および月平均気温の累年値
日平均気温と日平均風速の推移
月平均気温の累年値
4.大気の流れ
南半球月平均500hPa高度および平年偏差
等値線は500hPa高度を表し、間隔は60m。陰影域は平年偏差を表す。平年値は1981-2010年の期間の平均値。
5.南極昭和基地上空のオゾン層と紫外線の状況について
南極昭和基地上空のオゾン層と紫外線の状況についてはオゾン層・紫外線のページを参照してください。
毎月20日頃、最新版に更新されます。またオゾン層に関する報道発表を随時行っています。