南極の気象(2011年8月)
1.概 況
1日は大陸からの高気圧の影響により日中は快晴となったが昭和基地北海上に発生した低気圧の影響により1日夜から2日日中にかけては雲が多く地吹雪が強い状況となった。
この低気圧は2日夜から3日には東に移動し再び大陸の高気圧の影響により快晴となったが、
3日の後半からは新たに北西より接近した低気圧の影響により風が強く一時的に吹雪となった。
この低気圧は移動速度が遅いため6日までは低気圧の影響により雲が多く雪が降る天気が続いた。
7から8日にかけては北西より新たに接近した低気圧の影響により吹雪となった。
この低気圧は東に移動したため9から10日にかけては雲は多いが天気は回復した。
10日後半は北西から新たに接近する低気圧の影響により雲が多く雪の降る天気となった。
11日は北西から昭和基地付近を通過した低気圧により吹雪となった。
12から15日にかけては北西から昭和基地西方へ移動してきた低気圧により雲の多い天気となった。
この低気圧は次第に衰弱し、15日後半は天気が一時的に良くなったが、16から17日にかけては新たに北西から移動してきた低気圧の影響により吹雪となった。
18日は大陸からの高気圧に覆われ日中は好天となったが、18日夜から20日にかけては新たに北西より接近した低気圧の影響により雲が多く雪が降る天気となった。
21日は昭和基地の北海上にある低気圧の影響により雪の降る天気となった。
この低気圧は22日にかけて東へ移動したため22日日中は弱い雪の降る天気となった。
22日の後半には一時的に天気が回復したが、23から24日にかけては北西から接近する低気圧の影響により雲が多く雪の降る天気となった。
25日日中は低気圧の通過後に一時的に天気が回復したが25日後半から26日日中にかけては
新たに北西から接近した低気圧により雪が降り吹雪となった。この低気圧は27日には北に移動し昭和基地は次第に天気が良くなり
28から31日にかけては大陸の高気圧の影響により好天が続いた。なお29日はカタバ風が強く日中は地吹雪が強い状態が続いた。
ブリザード、カタバ風‥‥用語解説
2.気温、風向風速等の気候統計値
平均気温 | -17.2℃ | 平均湿度 | 72% |
---|---|---|---|
最高気温 | -6.8℃(27日) | 平均雲量 | 6.9 |
最低気温 | -29.9℃(22日) | 日照時間 | 51.0h |
平均風速 | 6.1m/s | 全天日射量 | 1.4MJ/㎡ |
最多風向 | NE | 雪日数 | 22日 |
最大風速 | 31.5m/s(NE 7日) | 霧日数 | 0日 |
最大瞬間風速 | 38.1m/s(NE 7日) | 平均気圧(海面) | 992.8hPa |
3.日平均気温と日平均風速の推移および月平均気温の累年値
日平均気温と日平均風速の推移
月平均気温の累年値
4.大気の流れ
南半球月平均500hPa高度および平年偏差
等値線は500hPa高度を表し、間隔は60m。陰影域は平年偏差を表す。平年値は1981-2010年の期間の平均値。
5.南極昭和基地上空のオゾン層と紫外線の状況について
南極昭和基地上空のオゾン層と紫外線の状況についてはオゾン層・紫外線のページを参照してください。
毎月20日頃、最新版に更新されます。またオゾン層に関する報道発表を随時行っています。