南極の気象(2016年8月)


1.概 況

1)上旬
期間のはじめは、低気圧の影響をあまり受けず、晴れ間の広がった日もあったが、以降は次々に低気圧が接近し、ブリザードとなった。
5日から10日にかけて、日最大風速が20m/s以上となり、うち2日は30m/sを超えた。
7日には、月最大風速33.6m/s(22時16分)、月最大瞬間風速44.5m/s(22時12分)を観測した。
10日には、旬最高気温-4.1℃を観測し、8月の値としては、日最高気温の高い方から9位を更新した。
2)中旬
期間のはじめと終わりは、高圧場に覆われて快晴が続いた。
旬日照時間は35.9時間でかなり多かった(平年値18.4時間)。
一方、中ごろは低気圧の影響でブリザードとなり、15日には旬最大風速30.7m/s(15時35分)、旬最大瞬間風速38.5m/s(10時09分)を観測した。
また、15日の日最高気温-3.8℃は、8月の日最高気温の高い方からの値としては4位を更新した。
3)下旬
期間のはじめと終わりには晴れた日もあったが、ほかは低気圧の影響を受けて曇りや雪の日が多かった。
22日(14時39分)と25日(20時15分)は、旬最大風速20.7m/sを観測したが、旬平均風速は6.1m/sと、それほど強い風にはならなかった。
29日の夜から翌朝にかけては、快晴が続いたため冷え込みが進み、30日に旬最低気温-27.5℃を観測した(08時18分)。

  ブリザード、カタバ風‥‥用語解説




2.気温、風向風速等の気候統計値

気温、風向風速等の気候統計値
平均気温-13.7℃平均湿度73%
最高気温-3.8℃(15日)平均雲量6.8
最低気温-30.5℃(1日)日照時間62.3h
平均風速9.2m/s全天日射量1.4MJ/㎡
最多風向ENE雪日数19日
最大風速33.6m/s(NE 7日)霧日数0日
最大瞬間風速44.5m/s(NE 7日)平均気圧(海面)987.3hPa

数字の横についている記号の意味は「 データに付加する記号の意味」を参照してください。


3.日平均気温と日平均風速の推移および月平均気温の累年値

日平均気温と日平均風速の推移

日平均気温と日平均風速の推移

データは こちら をご参照下さい。
月平均気温の累年値

月平均気温の累年値

データは こちら をご参照下さい。


4.大気の流れ



南半球月平均500hPa高度および平年偏差

南半球月平均500hPa高度および平年偏差
等値線は500hPa高度を表し、間隔は60m。陰影域は平年偏差を表す。平年値は1981-2010年の期間の平均値。



5.南極昭和基地上空のオゾン層と紫外線の状況について



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