南極の気象(2021年2月)


1.概 況

2月は、北の海上を低気圧が通過、停滞した影響で月間日照時間は平年より少なかった。
平均気温もかなり低く、2月の平均気温としては過去7番目に低い値となった。
また、風の弱い日が多く、月平均風速はかなり低くなった。
上旬の前半は高気圧に覆われ、後半は低気圧の影響を受けた。
7日から8日にかけて北の海上を低気圧が通過し強風となったが、雪は降らなかった。
中旬は、低気圧の影響を受け、曇りや雪となる日が多かった。
15日から16日にかけて北の海上を低気圧が通過し最大風速19.6m/sの強い風となったが、雪が伴う時間は短かった。
下旬の前半は気圧の谷や低気圧の影響を受け、後半は高気圧に覆われた。
22日から23日にかけては、気圧の谷の影響で雪が降り視程も悪化したが、風は弱かったためブリザードとはならなかった。
28日夜は晴れて風も弱かったため、放射冷却で気温が急激に下がり、2月の日最低気温としては過去8番目に低い値となった。

  ブリザード、カタバ風‥‥用語解説




2.気温、風向風速等の気候統計値

気温、風向風速等の気候統計値
平均気温-4.2℃平均湿度69%
最高気温2.8℃(9日)平均雲量7.4
最低気温-16.1℃(28日)日照時間183.4h
平均風速4.4m/s全天日射量16.8MJ/㎡
最多風向ENE雪日数13日
最大風速19.6m/s(ENE 16日)霧日数1日
最大瞬間風速25.7m/s(ENE 16日)平均気圧(海面)981.4hPa

数字の横についている記号の意味は「 データに付加する記号の意味」を参照してください。


3.日平均気温と日平均風速の推移および月平均気温の累年値

日平均気温と日平均風速の推移

日平均気温と日平均風速の推移

データは こちら をご参照下さい。
月平均気温の累年値

月平均気温の累年値

データは こちら をご参照下さい。


4.大気の流れ



南半球月平均500hPa高度および平年偏差

南半球月平均500hPa高度および平年偏差
等値線は500hPa高度を表し、間隔は60m。陰影域は平年偏差を表す。平年値は1981-2010年の期間の平均値。



5.南極昭和基地上空のオゾン層と紫外線の状況について



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