南極の気象(2021年10月)
1.概 況
10月の前半は高気圧と低気圧の影響を周期的に受け、後半は低気圧や気圧の谷の影響を受けることが多かった。
低気圧の影響で暖かい空気が流れ込んだことにより、10月の平均気温として過去10番目に高い値となった。
上旬は高気圧や低気圧の影響で周期的に天気が変化した。
低気圧の影響で暖かい空気が流れ込んだことで旬平均気温が高かった一方、高気圧に覆われて晴れた日もあり、旬平均雲量は少なく、旬日照時間は多かった。
中旬は、前半は高気圧、後半は気圧の谷や低気圧の影響を受けた。
小規模であまり発達していない低気圧の通過等が多かったため、旬平均風速はかなり弱かった。
下旬は低気圧や気圧の谷の影響を受ける日が多かった。
24日から25日にかけて発達した低気圧の影響によりC級ブリザードとなった。
また、この低気圧の影響で暖かい空気が流れ込み、24日は10月の日最高気温として過去8番目に高い値となった。
旬平均気温もかなり高くなった。
ブリザード、カタバ風‥‥用語解説
2.気温、風向風速等の気候統計値
平均気温 | -11.6℃ | 平均湿度 | 67% |
---|---|---|---|
最高気温 | -1.3℃(24日) | 平均雲量 | 7.3 |
最低気温 | -22.7℃(5日) | 日照時間 | 182.5h |
平均風速 | 5.8m/s | 全天日射量 | 14.7MJ/㎡ |
最多風向 | NE | 雪日数 | 19日 |
最大風速 | 29.0m/s(ENE 24日) | 霧日数 | 0日 |
最大瞬間風速 | 33.7m/s(ENE 24日) | 平均気圧(海面) | 980.8hPa |
3.日平均気温と日平均風速の推移および月平均気温の累年値
日平均気温と日平均風速の推移
データは
こちら
をご参照下さい。
月平均気温の累年値
データは
こちら
をご参照下さい。
4.大気の流れ
南半球月平均500hPa高度および平年偏差
等値線は500hPa高度を表し、間隔は60m。陰影域は平年偏差を表す。平年値は1991-2020年の期間の平均値。
5.南極昭和基地上空のオゾン層と紫外線の状況について
南極昭和基地上空のオゾン層と紫外線の状況についてはオゾン層・紫外線のページを参照してください。
毎月下旬、最新版に更新されます。またオゾン層に関する報道発表を随時行っています。