2024年2月の天候

2024年3月1日 掲載

2024年3月19日 その他の事項(台風)などを追記

2024年2月の特徴

* 気温は、東・西日本と沖縄・奄美でかなり高かった。

冬型の気圧配置が長続きせず、また、南から暖かい空気が流れ込んだ時期もあったため、気温は東・西日本と沖縄・奄美でかなり高かった。特に、西日本では1946年の統計開始以降で2月としては1位、東日本では1位タイの高温となった。

* 西日本を中心に降水量がかなり多く、日照時間がかなり少なかった

低気圧や前線の影響を受けやすかった西日本日本海側と西日本太平洋側で降水量がかなり多く、日照時間がかなり少なかった。また、東日本太平洋側でも降水量が多く、日照時間がかなり少なかった。

* 沖縄・奄美では、降水量が少なく、日照時間が多かった

寒気の影響が弱く、低気圧や前線の影響も受けにくかった沖縄・奄美では、降水量が少なく、日照時間が多かった。

* 降雪量は、北・東・西日本日本海側でかなり少なかった

冬型の気圧配置が弱く、寒気の流れ込みが弱かったため、北・東・西日本日本海側の降雪量はかなり少なかった。特に、東日本日本海側と西日本日本海側では1961年の統計開始以降で2月としては最も少なかった。

概況

月を通して冬型の気圧配置が長続きせず、加えて中旬を中心に南から暖かい空気が流れ込んだため、気温は東・西日本と沖縄・奄美でかなり高く、北日本で高かった。特に、西日本では平年差+2.4℃で1946年の統計開始以降で2月としては1位、東日本では+2.1℃で1位タイの高温となった。また、北・東・西日本日本海側では降雪量がかなり少なく、特に、東日本日本海側と西日本日本海側ではそれぞれ平年比6%と0%で、1961年の統計開始以降で2月としては最も少なかった。一方、上旬と下旬を中心に南岸低気圧や前線の影響を受けやすかったため、西日本日本海側と西日本太平洋側では降水量がかなり多く、また、西日本日本海側と東・西日本太平洋側では日照時間がかなり少なかった。5日から6日にかけて西・東日本太平洋側の沿岸を発達しながら東進した南岸低気圧の影響で、東日本太平洋側を中心に平地でも大雪となった。また、26日から27日にかけては日本の東で発達した低気圧の影響で、北日本太平洋側で大雪となった所があった。沖縄・奄美では、寒気の影響が弱く、低気圧や前線の影響も受けにくかったため、降水量が少なく、日照時間が多かった。

平均気温は、東日本、西日本、沖縄・奄美ではかなり高かった。北日本では高かった。

降水量は、西日本日本海側、西日本太平洋側ではかなり多かった。東日本太平洋側では多かった。北日本日本海側、沖縄・奄美では少なかった。北日本太平洋側、東日本日本海側では平年並だった。

日照時間は、北日本日本海側、北日本太平洋側、沖縄・奄美では多かった。東日本太平洋側、西日本日本海側、西日本太平洋側ではかなり少なかった。東日本日本海側では平年並だった。

降雪量は、東日本太平洋側では多かった。北日本日本海側、東日本日本海側、西日本日本海側、西日本太平洋側ではかなり少なかった。北日本太平洋側では平年並だった。

気温、降水量、日照時間等の気候統計値

平均気温平年差、降水量平年比、日照時間平年比の分布 地域平均平年差、地域平均平年比の1位の値の更新状況
(図表)気温平年差、降水量平年比、日照時間平年比の分布

* 平均気温の高い記録を更新した地域

西日本、東北地方、東海地方、四国地方、九州南部・奄美地方、九州南部、奄美地方

東日本(タイ)、九州北部地方(タイ)

* 平均気温の低い記録を更新した地域

なし

* 降水量の多い記録を更新した地域

なし

* 降水量の少ない記録を更新した地域

なし

* 日照時間の多い記録を更新した地域

なし

* 日照時間の少ない記録を更新した地域

なし

* 降雪量の多い記録を更新した地域

なし

* 降雪量の少ない記録を更新した地域(九州以南と東・西日本の太平洋側の地域を除く)

東日本日本海側、西日本、西日本日本海側、北陸地方、近畿地方、近畿日本海側、中国地方、山陰

旬降水量の地域平均平年比、旬間日照時間の地域平均平年比の経過 平均気温の地域平均平年差の経過(5日移動平均)
(図表)旬降水量の地域平均平年比、旬間日照時間の地域平均平年比の経過
この図は翌月はじめに作成したものです。数日後により新しいデータを反映して図を作成していますので、引用等する場合は可能な限りこちらに掲載の図をご利用ください。(※1
(図表)気温の地域平均平年差の経過(5日移動平均) この図は翌月はじめに作成したものです。数日後により新しいデータを反映して図を作成していますので、引用等する場合は可能な限りこちらに掲載の図をご利用ください。(※1

旬別の天候経過

上旬

期間の中頃にかけて低気圧や前線の影響を受けやすかった東・西日本と沖縄・奄美では、曇りや、雨や雪が降った所が多かった。5日から6日にかけて西・東日本太平洋側沿岸付近を低気圧が発達して東進したため、東・西日本を中心にまとまった雨や雪が降り、東日本太平洋側を中心に平地でも大雪となった。このため、旬降水量は西日本日本海側と西日本太平洋側でかなり多く、旬間日照時間は西日本太平洋側でかなり少なかった。また、期間を通して冬型の気圧配置が弱く、低気圧の影響が小さかったため、旬降水量は北・東日本日本海側と北日本太平洋側で少なく、旬間日照時間は北日本日本海側と北日本太平洋側で多かった。沖縄・奄美では、冬型の気圧配置が弱く、低気圧の影響が一時的だったため、旬間日照時間が多かった。気温は、寒気の影響が弱く、暖かい空気が流れ込んだ西日本と沖縄・奄美でかなり高く、東日本で高かった。

旬平均気温は、西日本、沖縄・奄美ではかなり高かった。東日本では高かった。北日本では平年並だった。

旬降水量は、西日本日本海側、西日本太平洋側ではかなり多かった。東日本太平洋側では多かった。北日本日本海側、北日本太平洋側、東日本日本海側では少なかった。沖縄・奄美では平年並だった。

旬間日照時間は、北日本日本海側、北日本太平洋側、沖縄・奄美では多かった。西日本太平洋側ではかなり少なかった。東日本太平洋側、西日本日本海側では少なかった。東日本日本海側では平年並だった。

中旬

冬型の気圧配置が弱く、全国的に寒気の影響を受けにくかった。また、移動性の高気圧に日本の南から覆われて暖かい空気に覆われた時期や南から暖かい空気が流れ込んだ時期があった。これらのため、旬平均気温は全国的にかなり高く、特に、北日本、東日本と西日本ではそれぞれ平年差+4.8℃、+5.2℃、+4.3℃で、1946年の統計開始以降1位となった。また、旬間日照時間は北・東日本日本海側と北日本太平洋側でかなり多く、西日本日本海側で多かった。沖縄・奄美では高気圧に覆われやすかったため、旬降水量はかなり少なく、旬間日照時間はかなり多かった。

旬平均気温は、北日本、東日本、西日本、沖縄・奄美ではかなり高かった。

旬降水量は、西日本日本海側では多かった。沖縄・奄美ではかなり少なかった。北日本日本海側、北日本太平洋側、東日本日本海側、東日本太平洋側、西日本太平洋側では平年並だった。

旬間日照時間は、北日本日本海側、北日本太平洋側、東日本日本海側、沖縄・奄美ではかなり多かった。西日本日本海側では多かった。東日本太平洋側、西日本太平洋側では平年並だった。

下旬

シベリア高気圧が北から張り出す一方、本州の南岸には低気圧や前線が形成されやすかった。このため、北日本では寒気の影響を受けやすかった一方、東・西日本では、短い周期で低気圧や前線の影響を受け、北・東日本太平洋側では雪が降った所もあった。26日から27日にかけては、日本の東で発達した低気圧の影響で、北日本太平洋側で大雪となった所があった。これらのことから、旬降水量は東・西日本日本海側と北・東・西日本太平洋側でかなり多く、旬間日照時間は東・西日本日本海側と西日本太平洋側でかなり少なかった。沖縄・奄美では、期間前半に暖かい空気に覆われやすかったため、旬平均気温が高かった。

旬平均気温は、沖縄・奄美では高かった。北日本では低かった。東日本、西日本では平年並だった。

旬降水量は、北日本太平洋側、東日本日本海側、東日本太平洋側、西日本日本海側、西日本太平洋側ではかなり多かった。北日本日本海側、沖縄・奄美では平年並だった。

旬間日照時間は、東日本日本海側、西日本日本海側、西日本太平洋側ではかなり少なかった。北日本太平洋側、東日本太平洋側では少なかった。北日本日本海側、沖縄・奄美では平年並だった。

※ 下旬の循環場の図は翌月数日経ってから掲載します。掲載までお待ちください。

循環場

500hPa高度場等の特徴

500hPa高度では、寒帯前線ジェット気流に沿った波列状の偏差の一環として、日本付近は強い正偏差となった。海面気圧では、500hPa高度に対応してオホーツク海を中心に気圧が平年より高く、冬型の気圧配置が弱かった。また、本州の南に気圧の谷があり、南岸低気圧や前線の影響を受けやすかった。

月別値で作成した図を表示しています。 (※2、翌月はじめに暫定版として作成・掲載している日別値の図はこちら 翌月はじめに暫定的に日別値で作成した図で、月末までのデータを含まない事があります。6日頃に月別値で作成した図を掲載します。(月別値の図は掲載後にこちらで確認できます)
2024年2月平均500hPa高度・偏差の分布(単位:m) 2024年2月平均850hPa気温・偏差の分布(単位:℃)
2024年2月平均海面気圧・偏差の分布(単位:hPa) 2024年2月平均外向き長波放射量の偏差の分布(単位:W/m2
外向き長波放射量(OLR)の図は翌月数日経ってから作成しています。

資料

その他の事項(記録など)

台風の発生(速報値、日本時間): なし

台風の接近(速報値): なし





: 特に作成日の言及がない図は、本資料を掲載した月初時点に作成したものです。

※1 : リンク先の図表類は、平年値更新時などに再作成されることがあります。リンク先にある平年値期間などの記述をご確認ください。

※2 : こちらに掲載しているものと同じ図を表示しています。平年値が変わった場合などには図を再作成することがあるため、解説内容と齟齬が生じることもあります。

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