2024年3月の天候

2024年4月1日 掲載

2024年4月15日 その他の事項(台風)などを追記

2024年3月の特徴

* 気温は、北・西日本で高かった

気温は、暖かい空気に覆われやすい時期があったため、北・西日本で高かった。

* 降水量は、東・西日本日本海側と東・西日本太平洋側でかなり多かった

降水量は、低気圧や前線の影響を受けやすく、大雨となった所もあった東・西日本日本海側と東・西日本太平洋側でかなり多かった。特に、東日本太平洋側では1946年の統計開始以降で3月として1位の多雨となった。

* 日照時間は、北日本日本海側、北日本太平洋側と沖縄・奄美で多かった一方、東日本日本海側で少なかった

日照時間は、高気圧に覆われやすかった北日本日本海側、北日本太平洋側と沖縄・奄美で多かった。一方、西高東低の気圧配置や低気圧などの影響を受けやすかった東日本日本海側で少なかった。

概況

天気は全国的に数日の周期で変化したが、東・西日本では低気圧や前線の影響を受けやすく、大雨となった所もあったため、東・西日本日本海側と東・西日本太平洋側の月降水量はかなり多かった。東日本太平洋側では月降水量平年比が170%となり、1946年の統計開始以降で3月として1位の多雨となった。また、上旬を中心に西高東低の気圧配置の影響も受けた東日本日本海側の月間日照時間は少なかった。一方、北日本日本海側、北日本太平洋側と沖縄・奄美では高気圧に覆われやすかったため、月間日照時間は多かった。月平均気温は、上旬と下旬のはじめを中心に西高東低の気圧配置となり、寒気が流れ込みやすい時期があったが、そのほかの時期は暖かい空気に覆われやすく、下旬の中頃以降は暖かい空気が流れ込む時期もあったため北・西日本で高かった。

平均気温は、北日本、西日本では高かった。東日本、沖縄・奄美では平年並だった。

降水量は、東日本日本海側、東日本太平洋側、西日本日本海側、西日本太平洋側ではかなり多かった。北日本日本海側、北日本太平洋側、沖縄・奄美では平年並だった。

日照時間は、北日本日本海側、北日本太平洋側、沖縄・奄美では多かった。東日本日本海側では少なかった。東日本太平洋側、西日本日本海側、西日本太平洋側では平年並だった。

降雪量は、東日本太平洋側では多かった。西日本太平洋側では少なかった。北日本日本海側、北日本太平洋側、東日本日本海側、西日本日本海側では平年並だった。

気温、降水量、日照時間等の気候統計値

平均気温平年差、降水量平年比、日照時間平年比の分布 地域平均平年差、地域平均平年比の1位の値の更新状況
(図表)気温平年差、降水量平年比、日照時間平年比の分布

* 平均気温の高い記録を更新した地域

なし

* 平均気温の低い記録を更新した地域

なし

* 降水量の多い記録を更新した地域

東日本、東日本太平洋側、東海地方

* 降水量の少ない記録を更新した地域

なし

* 日照時間の多い記録を更新した地域

なし

* 日照時間の少ない記録を更新した地域

なし

旬降水量の地域平均平年比、旬間日照時間の地域平均平年比の経過 平均気温の地域平均平年差の経過(5日移動平均)
(図表)旬降水量の地域平均平年比、旬間日照時間の地域平均平年比の経過
この図は翌月はじめに作成したものです。数日後により新しいデータを反映して図を作成していますので、引用等する場合は可能な限りこちらに掲載の図をご利用ください。(※1
(図表)気温の地域平均平年差の経過(5日移動平均) この図は翌月はじめに作成したものです。数日後により新しいデータを反映して図を作成していますので、引用等する場合は可能な限りこちらに掲載の図をご利用ください。(※1

旬別の天候経過

上旬

分裂した極渦の一部がオホーツク海付近で持続し、極渦を回って短い周期で上空の気圧の谷が通過し、通過後には西高東低の気圧配置が強まった。このため、日本付近には寒気が流れ込みやすく、北・東・西日本では旬平均気温が低く、北日本日本海側で降雪量が多かった。西高東低の気圧配置が強まった2日には西日本日本海側でも降雪があり、4日には北・東日本日本海側で大雪となった所もあった。また、5日から6日にかけては南岸低気圧や前線の影響で、沖縄・奄美や東日本太平洋側では大雨となった所があった。8日には南岸低気圧の影響で関東地方の平野部でも降雪があった。

旬平均気温は、北日本、東日本、西日本では低かった。沖縄・奄美では平年並だった。

旬降水量は、北日本日本海側、東日本日本海側、東日本太平洋側では多かった。北日本太平洋側、西日本日本海側、西日本太平洋側、沖縄・奄美では平年並だった。

旬間日照時間は、西日本太平洋側では多かった。東日本日本海側、沖縄・奄美では少なかった。北日本日本海側、北日本太平洋側、東日本太平洋側、西日本日本海側では平年並だった。

中旬

天気は、全国的に数日の周期で変化したが、高気圧に覆われて晴れた日が多かった西日本日本海側と東日本太平洋側で旬間日照時間がかなり多く、東日本日本海側、西日本太平洋側と沖縄・奄美で旬間日照時間が多かった。また、低気圧や前線の影響で、東日本日本海側と東日本太平洋側では旬降水量が多かった。12日から13日にかけてと、18日から20日にかけては、発達した低気圧や寒気の影響で北・東・西日本では荒れた天気となった所があった。旬平均気温は、全国的に平年並だった。

旬平均気温は、北日本、東日本、西日本、沖縄・奄美では平年並だった。

旬降水量は、東日本日本海側、東日本太平洋側では多かった。北日本日本海側、北日本太平洋側、西日本日本海側、西日本太平洋側、沖縄・奄美では平年並だった。

旬間日照時間は、東日本太平洋側、西日本日本海側ではかなり多かった。東日本日本海側、西日本太平洋側、沖縄・奄美では多かった。北日本日本海側、北日本太平洋側では平年並だった。

下旬

天気は、全国的に数日の周期で変化した。北日本日本海側、北日本太平洋側と沖縄・奄美では高気圧に覆われやすかったため、旬間日照時間は多かったが、29日に低気圧の影響で大雨となった所があったため、北日本太平洋側の旬降水量は多かった。一方、東・西日本では低気圧や前線の影響を受けやすく、湿った空気が流れ込んで大雨となった所もあったため、旬降水量は西日本日本海側と東・西日本太平洋側でかなり多く、東日本日本海側で多かった。特に、西日本日本海側では旬降水量平年比が268%となり、1946年の統計開始以降で3月下旬として1位の多雨となった。また、旬間日照時間は東・西日本日本海側と東・西日本太平洋側で少なかった。期間のはじめは西高東低の気圧配置となり、寒気が流れ込みやすかったが、その後は暖かい空気に覆われやすく、期間の中頃は沖縄・奄美から西日本を中心に、期間の終わりは全国的に暖かい空気が流れ込んで気温が平年を大きく上回る日もあったため、旬平均気温は、西日本でかなり高く、北・東日本と沖縄・奄美で高かった。

旬平均気温は、西日本ではかなり高かった。北日本、東日本、沖縄・奄美では高かった。

旬降水量は、東日本太平洋側、西日本日本海側、西日本太平洋側ではかなり多かった。北日本太平洋側、東日本日本海側では多かった。北日本日本海側、沖縄・奄美では平年並だった。

旬間日照時間は、北日本日本海側、北日本太平洋側、沖縄・奄美では多かった。東日本日本海側、東日本太平洋側、西日本日本海側、西日本太平洋側では少なかった。

※ 下旬の循環場の図は翌月数日経ってから掲載します。掲載までお待ちください。

循環場

500hPa高度場等の特徴

500hPa高度では、亜熱帯ジェット気流と寒帯前線ジェット気流が日本の東で南に蛇行しやすかったため、本州付近は負偏差となり、寒気の影響を受けやすい時期があった。海面気圧では、日本の南から沖縄・奄美付近にかけて正偏差で、沖縄・奄美は高気圧に覆われやすかった。また、東・西日本を中心に負偏差で、低気圧や前線の影響を受けやすかった。

月別値で作成した図を表示しています。 (※2、翌月はじめに暫定版として作成・掲載している日別値の図はこちら 翌月はじめに暫定的に日別値で作成した図で、月末までのデータを含まない事があります。6日頃に月別値で作成した図を掲載します。(月別値の図は掲載後にこちらで確認できます)
2024年3月平均500hPa高度・偏差の分布(単位:m) 2024年3月平均850hPa気温・偏差の分布(単位:℃)
2024年3月平均海面気圧・偏差の分布(単位:hPa) 2024年3月平均外向き長波放射量の偏差の分布(単位:W/m2
外向き長波放射量(OLR)の図は翌月数日経ってから作成しています。

資料

その他の事項(記録など)

台風の発生(速報値、日本時間): なし

台風の接近(速報値): なし





: 特に作成日の言及がない図は、本資料を掲載した月初時点に作成したものです。

※1 : リンク先の図表類は、平年値更新時などに再作成されることがあります。リンク先にある平年値期間などの記述をご確認ください。

※2 : こちらに掲載しているものと同じ図を表示しています。平年値が変わった場合などには図を再作成することがあるため、解説内容と齟齬が生じることもあります。

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