2025年11月の天候

2025年12月1日 掲載

2025年11月の特徴

* 気温は、沖縄・奄美で高かった

気温は、暖かい空気に覆われやすかった沖縄・奄美で高かった。

* 降水量は、東日本太平洋側と西日本日本海側でかなり少なかった一方、沖縄・奄美ではかなり多かった

降水量は、高気圧に覆われやすかった東日本太平洋側と西日本日本海側でかなり少なかった。一方、中旬を中心に台風第26号や停滞前線などの影響を受けた沖縄・奄美でかなり多かった。

* 日照時間は、東日本日本海側でかなり多かった

日照時間は、高気圧に覆われやすく、低気圧や前線の影響が小さかった東日本日本海側でかなり多かった。

概況

日本の北を低気圧が通過することが多く、低気圧の通過後には北日本を中心に西高東低の冬型の気圧配置となり、寒気の影響を受けやすい時期があった。上旬には急速に発達した低気圧の影響で、北日本を中心に記録的な大雨となった所があった。このため、北日本太平洋側では、月降水量が多かった。一方、北日本では移動性高気圧に覆われる日もあったため、月間日照時間は、北日本日本海側と北日本太平洋側で多かった。

東・西日本では、移動性高気圧に覆われやすく、低気圧や前線の影響を受けにくかった。このため、月間日照時間は、東日本日本海側ではかなり多く、西日本日本海側と東・西日本太平洋側では多かった。月降水量は東日本太平洋側と西日本日本海側でかなり少なく、西日本太平洋側で少なかった。

沖縄・奄美では、上・中旬を中心に台風第26号や前線の影響で曇りや雨の日があり、記録的な大雨となった所があった。このため、月降水量はかなり多かった。また、月の前半を中心に暖かい空気に覆われやすかったため、月平均気温は高かった。

平均気温は、沖縄・奄美では高かった。北日本、東日本、西日本では平年並だった。

降水量は、沖縄・奄美ではかなり多かった。北日本太平洋側では多かった。東日本太平洋側、西日本日本海側ではかなり少なかった。西日本太平洋側では少なかった。北日本日本海側、東日本日本海側では平年並だった。

日照時間は、東日本日本海側ではかなり多かった。北日本日本海側、北日本太平洋側、東日本太平洋側、西日本日本海側、西日本太平洋側では多かった。沖縄・奄美では平年並だった。

気温、降水量、日照時間等の気候統計値

平均気温平年差、降水量平年比、日照時間平年比の分布 地域平均平年差、地域平均平年比の1位の値の更新状況
(図表)気温平年差、降水量平年比、日照時間平年比の分布

* 平均気温の高い記録を更新した地域

なし

* 平均気温の低い記録を更新した地域

なし

* 降水量の多い記録を更新した地域

なし

* 降水量の少ない記録を更新した地域

なし

* 日照時間の多い記録を更新した地域

なし

* 日照時間の少ない記録を更新した地域

なし

旬降水量の地域平均平年比、旬間日照時間の地域平均平年比の経過 平均気温の地域平均平年差の経過(5日移動平均)
(図表)旬降水量の地域平均平年比、旬間日照時間の地域平均平年比の経過
この図は翌月はじめに作成したものです。数日後により新しいデータを反映して図を作成していますので、引用等する場合は可能な限りこちらに掲載の図をご利用ください。(※1
(図表)気温の地域平均平年差の経過(5日移動平均) この図は翌月はじめに作成したものです。数日後により新しいデータを反映して図を作成していますので、引用等する場合は可能な限りこちらに掲載の図をご利用ください。(※1

旬別の天候経過

上旬

北・東・西日本では、天気は数日の周期で変わったが、北日本日本海側では低気圧や低気圧通過後の一時的な冬型の気圧配置による寒気の影響で、曇りや雨または雪の日が多かった。1日には急速に発達した低気圧の影響で、北日本と東日本日本海側を中心に11月としては記録的な大雨が降った所があり、北日本では大荒れの天気となった所もあった。これらのことから、旬降水量は北日本太平洋側でかなり多く、北・東日本日本海側では多かった。また、旬間日照時間は北日本日本海側で少なかった。沖縄・奄美でも天気は数日の周期で変わったが、前線や湿った空気の影響で、旬降水量は多かった。

旬平均気温は、沖縄・奄美では高かった。北日本、東日本、西日本では平年並だった。

旬降水量は、北日本太平洋側ではかなり多かった。北日本日本海側、東日本日本海側、沖縄・奄美では多かった。東日本太平洋側、西日本日本海側、西日本太平洋側では平年並だった。

旬間日照時間は、北日本日本海側では少なかった。北日本太平洋側、東日本日本海側、東日本太平洋側、西日本日本海側、西日本太平洋側、沖縄・奄美では平年並だった。

中旬

数日の周期で、低気圧が発達しながらサハリン付近を通過し、通過後には北日本を中心とした西高東低の冬型の気圧配置となった。冬型の気圧配置が強まった18日には、青森県酸ケ湯では積雪差日合計が76cmとなり、1979年の統計開始以降11月としての多い記録を更新した。一方、東・西日本は移動性高気圧に覆われやすく、低気圧、前線や寒気の影響が小さかった。これらのことから、旬降水量は北・東日本太平洋側と東・西日本日本海側でかなり少なく、旬間日照時間は北日本太平洋側と東日本日本海側でかなり多かった。沖縄・奄美は、期間前半には、暖かく湿った空気に覆われやすく、台風第26号や停滞前線などの影響を受け、記録的な大雨となった所もあった。このため、旬降水量はかなり多かった。

旬平均気温は、沖縄・奄美では高かった。北日本、東日本、西日本では平年並だった。

旬降水量は、沖縄・奄美ではかなり多かった。北日本太平洋側、東日本日本海側、東日本太平洋側、西日本日本海側ではかなり少なかった。北日本日本海側、西日本太平洋側では少なかった。

旬間日照時間は、北日本太平洋側、東日本日本海側ではかなり多かった。北日本日本海側、東日本太平洋側では多かった。西日本日本海側、西日本太平洋側、沖縄・奄美では平年並だった。

下旬

西日本を中心に移動性高気圧に覆われて晴れた所が多かった。このため、旬間日照時間は、北・東・西日本日本海側と西日本太平洋側でかなり多く、東日本太平洋側と沖縄・奄美で多かった。移動性高気圧に覆われやすく、寒気の影響を受けにくかった東日本日本海側では、旬間日照時間平年比が145%となり、1961年の統計開始以降、11月下旬として1位の多照となった。旬降水量は、北・西日本日本海側、北・東・西日本太平洋側、沖縄・奄美で少なかった。一方、日本の北では数日の周期で低気圧が通過し、北日本を中心に低気圧に向かって暖かい空気が流れ込んだ日があったため、旬平均気温は、北日本でかなり高く、東・西日本で高かった。

旬平均気温は、北日本ではかなり高かった。東日本、西日本では高かった。沖縄・奄美では平年並だった。

旬降水量は、北日本日本海側、北日本太平洋側、東日本太平洋側、西日本日本海側、西日本太平洋側、沖縄・奄美では少なかった。東日本日本海側では平年並だった。

旬間日照時間は、北日本日本海側、東日本日本海側、西日本日本海側、西日本太平洋側ではかなり多かった。東日本太平洋側、沖縄・奄美では多かった。北日本太平洋側では平年並だった。

※ 下旬の循環場の図は翌月数日経ってから掲載します。掲載までお待ちください。

循環場

500hPa高度場等の特徴

500hPa高度は、日本付近から日本の東で平年より低く、亜熱帯ジェット気流は日本の東では平年よりやや南を、日本の西では平年よりやや北を流れた。このため、北日本を中心に寒気の影響を受けやすい時期があった一方、沖縄・奄美では暖かい空気に覆われやすかった。海面気圧では、カムチャツカの東で低気圧が強く、北日本では低気圧通過後に冬型の気圧配置となる時期があったが、移動性高気圧に覆われる日もあった。本州付近では周辺より気圧が高く、移動性高気圧に覆われやすかった。沖縄・奄美付近では平年より気圧が低く、台風第26号や前線の影響を受けた時期があった。

月別値で作成した図を表示しています。 (※2、翌月はじめに暫定版として作成・掲載している日別値の図はこちら 翌月はじめに暫定的に日別値で作成した図で、月末までのデータを含まない事があります。6日頃に月別値で作成した図を掲載します。(月別値の図は掲載後にこちらで確認できます)
2025年11月平均500hPa高度・偏差の分布(単位:m) 2025年11月平均850hPa気温・偏差の分布(単位:℃)
2025年11月平均海面気圧・偏差の分布(単位:hPa) 2025年11月平均外向き長波放射量の偏差の分布(単位:W/m2
外向き長波放射量(OLR)の図は翌月数日経ってから作成しています。
※ 米国海洋大気庁(NOAA)が作成する外向き長波放射量(OLR)のデータが欠損により利用できない場合には、OLR偏差図は描画されません。

資料





: 特に作成日の言及がない図は、本資料を掲載した月初時点に作成したものです。

※1 : リンク先の図表類は、平年値更新時などに再作成されることがあります。リンク先にある平年値期間などの記述をご確認ください。

※2 : こちらに掲載しているものと同じ図を表示しています。平年値が変わった場合などには図を再作成することがあるため、解説内容と齟齬が生じることもあります。

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