気象業務法の一部を改正する法律の施行(平成19年12月1日)に伴い、緊急地震速報を地震動の予報及び警報に位置づけることについて
改正の趣旨
平成19年の第168回国会(臨時会)において、気象業務法の一部を改正する法律(平成19年法律第115号)が成立し、同年11月21日公布、同年12月1日施行となりました。
改正の趣旨は、近年における気象業務に関する技術の進展及び観測体制の充実に対応し、地震及び噴火による被害の軽減を図るため、気象庁に、発生した断層運動による地震動及び火山現象についての一般の利用に適合する予報及び警報を義務付けることとする等所要の措置を講ずることです。
ここでは、地震動の予報及び警報について解説します。
改正の趣旨は、近年における気象業務に関する技術の進展及び観測体制の充実に対応し、地震及び噴火による被害の軽減を図るため、気象庁に、発生した断層運動による地震動及び火山現象についての一般の利用に適合する予報及び警報を義務付けることとする等所要の措置を講ずることです。
ここでは、地震動の予報及び警報について解説します。
法律の概要(地震動の予報及び警報関係のみ)
気象業務法の一部を改正する法律のうち、地震動の予報及び警報に関する部分の概要は、次のとおりです。
- 気象庁による地震動の予報及び警報の実施
気象庁は、震源付近の初期微動に関する観測結果に基づき、発生した断層運動による地震動(以下では単に「地震動」といいます。)の一般の利用に適合する予報及び警報をしなければなりません。
※地震動の予報とは、地震の最初のわずかな揺れから各地の揺れ(地震動)を予想し発表することであり、地震の発生の予想は含みません。 - 気象庁以外の者に対する地震動の予報の業務の許可
気象庁以外の者が地震動の予報の業務を行おうとする場合は、気象庁長官の許可を受けなければなりません。 - 気象庁以外の者による地震動の警報の制限
気象庁以外の者は、地震動の警報をしてはなりません。 - 地震動の警報の伝達
気象庁は地震動の警報をした場合、直ちに政令で指定された機関(現在は日本放送協会になります。)に通知しなければなりません。通知された日本放送協会は直ちに警報を放送しなければなりません。
また、地震動の予報の業務の許可を受けた者は、気象庁が発表する地震動の警報の迅速な伝達に努めなければなりません。
緊急地震速報と地震動の予報及び警報との関係
気象業務法の一部を改正する法律(平成19年法律第115号)の施行(平成19年12月1日)に伴い、緊急地震速報は地震動の予報及び警報に位置づけられます。
地震動の予報及び警報については以下の区分で運用します。その名称については、「緊急地震速報」の名称で一般に認知されつつあることを踏まえ、以下のとおり引き続きこの名称を用いて発表します。
【注】「一般向け緊急地震速報」並びに「高度利用者向け緊急地震速報」のうち2箇所以上のデータにより最大震度が5弱以上と予想された速報及びその後の一連の速報。
なお、予報業務許可事業者が緊急地震速報を発表するに当たっては、気象庁が行う警報と区別するため、提供する緊急地震速報が地震動の予報であることを、利用者に対し周知していただくことが必要です。
地震動の予報及び警報については以下の区分で運用します。その名称については、「緊急地震速報」の名称で一般に認知されつつあることを踏まえ、以下のとおり引き続きこの名称を用いて発表します。
地震動の予報及び警報の区分について
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内容 |
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最大震度5弱以上の揺れが予想されたときに、強い揺れが予想される地域に対し地震動により重大な災害が起こるおそれのある旨を警告して発表するもの【注】 | |
最大震度3以上又はマグニチュード3.5以上等と予想されたときに発表するもの |
地震動の予報及び警報の名称について
気象庁における発表に当たっては今後とも「緊急地震速報」の名称を用いることとし、警報と予報の区別については次のとおりとします。
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用いる名称 |
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地震動警報 | 「緊急地震速報(警報)」又は「緊急地震速報」 |
地震動予報 | 「緊急地震速報(予報)」 |
なお、予報業務許可事業者が緊急地震速報を発表するに当たっては、気象庁が行う警報と区別するため、提供する緊急地震速報が地震動の予報であることを、利用者に対し周知していただくことが必要です。
地震動の予報業務の許可
気象庁以外の者が、地震動の予報業務を行おうとする場合は、気象庁長官の許可を受けなければなりません。
詳細は、予報業務の許可についてをご覧下さい。
詳細は、予報業務の許可についてをご覧下さい。