2025年2月の天候
2025年3月3日 掲載
2025年2月の特徴
* 気温は、西日本と沖縄・奄美でかなり低かった
強い寒気の影響を受けたため、西日本と沖縄・奄美では気温がかなり低かった。
* 降水量は北・東日本日本海側で多く、東日本太平洋側でかなり少なかった。降雪量は、東日本日本海側でかなり多かった
冬型の気圧配置が強い時期があったため、降水量は北・東日本日本海側で多く、降雪量は東日本日本海側でかなり多かった。一方、低気圧の影響を受けにくかった東日本太平洋側では、降水量がかなり少なかった。
* 日照時間は、東日本太平洋側でかなり多かった
冬型の気圧配置となりやすく、また、高気圧に覆われやすかったため、東日本太平洋側では日照時間がかなり多かった。
概況
上旬後半と中旬終わりから下旬前半にかけて、強い冬型の気圧配置がそれぞれ1週間程度持続したため、東・西日本と沖縄・奄美を中心に強い寒気が流れ込み、北・東・西日本日本海側を中心に大雪となった所があった。このため、月降水量は北・東日本日本海側で多く、月降雪量は東日本日本海側でかなり多く、西日本日本海側では多かった。また、月間日照時間は東日本日本海側と沖縄・奄美で少なかった。一方、太平洋側の地方を中心に、冬型の気圧配置の影響に加え、冬型の気圧配置が緩んだ時期には高気圧に覆われやすく、低気圧の影響を受けにくかったため、晴れの日が多かった。このため、月降水量は東日本太平洋側ではかなり少なく、西日本日本海側、西日本太平洋側、沖縄・奄美では少なかった。また、月間日照時間は、東日本太平洋側でかなり多く、北・西日本太平洋側では多かった。なお、月のはじめには発達した低気圧の影響で、帯広など北海道の太平洋側では記録的な大雪となった所があった。月平均気温は、強い寒気の影響を受けた西日本と沖縄・奄美でかなり低かった。一方、低気圧の影響で暖かい空気が流れ込む時期があった北日本では高かった。
降水量は、北日本日本海側、東日本日本海側では多かった。東日本太平洋側ではかなり少なかった。西日本日本海側、西日本太平洋側、沖縄・奄美では少なかった。北日本太平洋側では平年並だった。
日照時間は、東日本太平洋側ではかなり多かった。北日本太平洋側、西日本太平洋側では多かった。東日本日本海側、沖縄・奄美では少なかった。北日本日本海側、西日本日本海側では平年並だった。
降雪量は、東日本日本海側ではかなり多かった。西日本日本海側では多かった。東日本太平洋側では少なかった。北日本日本海側、北日本太平洋側、西日本太平洋側では平年並だった。
気温、降水量、日照時間等の気候統計値
平均気温平年差、降水量平年比、日照時間平年比の分布 | 地域平均平年差、地域平均平年比の1位の値の更新状況 |
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* 平均気温の高い記録を更新した地域なし * 平均気温の低い記録を更新した地域なし * 降水量の多い記録を更新した地域なし * 降水量の少ない記録を更新した地域関東甲信地方
* 日照時間の多い記録を更新した地域なし * 日照時間の少ない記録を更新した地域なし * 降雪量の多い記録を更新した地域なし * 降雪量の少ない記録を更新した地域(九州以南と東・西日本の太平洋側の地域を除く)なし |
旬降水量の地域平均平年比、旬間日照時間の地域平均平年比の経過 | 平均気温の地域平均平年差の経過(5日移動平均) |
![]() この図は翌月はじめに作成したものです。数日後により新しいデータを反映して図を作成していますので、引用等する場合は可能な限りこちらに掲載の図をご利用ください。(※1) |
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旬別の天候経過
上旬
期間の前半に本州南岸と日本海付近を低気圧が通過し、その後は強い冬型の気圧配置となり、東・西日本と沖縄・奄美を中心に寒気が流れ込みやすい状態が期間末まで続いた。発達した低気圧の影響で、帯広で4日に104cmの日降雪量を観測し、1953年の統計開始以降で最も多くなるなど、北海道の太平洋側で記録的な大雪となった所があった。また、7日から8日にかけては、強い冬型の気圧配置の影響により、東日本日本海側を中心に記録的な大雪となった所もあった。このため、旬平均気温は西日本でかなり低く、旬降水量は北・東日本日本海側と北日本太平洋側でかなり多く、旬降雪量は北日本太平洋側と東・西日本日本海側でかなり多かった。また、旬間日照時間は、西日本日本海側でかなり少なかった。
旬降水量は、北日本日本海側、北日本太平洋側、東日本日本海側ではかなり多かった。西日本日本海側、西日本太平洋側では多かった。東日本太平洋側、沖縄・奄美では平年並だった。
旬間日照時間は、西日本日本海側ではかなり少なかった。東日本日本海側、西日本太平洋側、沖縄・奄美では少なかった。北日本日本海側、北日本太平洋側、東日本太平洋側では平年並だった。
中旬
期間の中頃までは、東・西日本を中心に冬型の気圧配置が長続きせず、高気圧に覆われやすかった。このため、旬降水量は、北・東・西日本太平洋側と西日本日本海側で少なく、旬間日照時間は、北日本太平洋側と西日本日本海側でかなり多く、東日本日本海側と東・西日本太平洋側で多かった。北日本日本海側では冬型の気圧配置となる時期や低気圧の影響を受けた時期があり、旬降水量は多かった。旬平均気温は、寒気の影響を受けにくく、暖かい空気が流れ込んだ時期があった北日本で高かった。期間の終わりには冬型の気圧配置が強まり、北・東・西日本日本海側を中心に大雪となった所があり、強い寒気が流れ込んだ西日本では旬平均気温が低かった。
旬降水量は、北日本日本海側では多かった。北日本太平洋側、東日本太平洋側、西日本日本海側、西日本太平洋側では少なかった。東日本日本海側、沖縄・奄美では平年並だった。
旬間日照時間は、北日本太平洋側、西日本日本海側ではかなり多かった。東日本日本海側、東日本太平洋側、西日本太平洋側では多かった。北日本日本海側、沖縄・奄美では平年並だった。
下旬
中旬の終わりから下旬の前半にかけて、日本付近では強い冬型の気圧配置が続き、東・西日本と沖縄・奄美を中心に強い寒気が流れ込んだ。このため、22日に輪島で6時間降雪量の日最大値が27cmと1997年以降で2月として最も多くなるなど、北・東・西日本日本海側を中心に大雪となった所があった。また、24日には西日本太平洋側の平野部でも積雪を観測した。その後は、冬型の気圧配置が緩み、東・西日本を中心に高気圧に覆われやすく、北日本には低気圧に向かって暖かい空気が流れ込んだ日もあった。これらのことから、旬平均気温は、東・西日本と沖縄・奄美で低かった一方、北日本では高かった。旬降雪量は東・西日本日本海側でかなり多かった。また、旬降水量は、北・東・西日本太平洋側と西日本日本海側でかなり少なく、東日本太平洋側では平年比1%と1946年の統計開始以降で2月下旬として1位の少雨となった。旬間日照時間は、北・東・西日本太平洋側でかなり多かった。
旬降水量は、北日本太平洋側、東日本太平洋側、西日本日本海側、西日本太平洋側ではかなり少なかった。北日本日本海側では少なかった。東日本日本海側、沖縄・奄美では平年並だった。
旬間日照時間は、北日本太平洋側、東日本太平洋側、西日本太平洋側ではかなり多かった。西日本日本海側では多かった。東日本日本海側では少なかった。北日本日本海側、沖縄・奄美では平年並だった。
循環場
500hPa高度場等の特徴
500hPa高度では、極域では高度が高い一方、極渦が分裂し、その一つがカムチャツカ半島付近にあって、極東域では偏西風が南に蛇行して流れた。このため、海面気圧ではシベリア高気圧とアリューシャン低気圧がともに強く、日本付近では冬型の気圧配置が強かった。このため、日本付近には西日本を中心に寒気が流れ込みやすかった。
月別値で作成した図を表示しています。 (※2、翌月はじめに暫定版として作成・掲載している日別値の図はこちら) 翌月はじめに暫定的に日別値で作成した図で、月末までのデータを含まない事があります。6日頃に月別値で作成した図を掲載します。(月別値の図は掲載後にこちらで確認できます) | |
2025年2月平均500hPa高度・偏差の分布(単位:m) | 2025年2月平均850hPa気温・偏差の分布(単位:℃) |
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2025年2月平均海面気圧・偏差の分布(単位:hPa) | 2025年2月平均外向き長波放射量の偏差の分布(単位:W/m2) |
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外向き長波放射量(OLR)の図は翌月数日経ってから作成しています。 |
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※ 米国海洋大気庁(NOAA)が作成する外向き長波放射量(OLR)のデータが欠損により利用できない場合には、OLR偏差図は描画されません。 |
資料
※ : 特に作成日の言及がない図は、本資料を掲載した月初時点に作成したものです。
※1 : リンク先の図表類は、平年値更新時などに再作成されることがあります。リンク先にある平年値期間などの記述をご確認ください。
※2 : こちらに掲載しているものと同じ図を表示しています。平年値が変わった場合などには図を再作成することがあるため、解説内容と齟齬が生じることもあります。