オゾンホールの状況(2010年)
平成23年2月9日更新
診断
2010年の南極域上空のオゾン層・オゾンホール
2010年の南極域上空のオゾンホールの面積は、1990年以降で3番目に小さい規模でした。
衛星観測によると、2010年の南極域上空のオゾンホールは、8月に現れましたが、その拡大は遅く、9月中旬まで過去(2000~2009年)の同時期と
比べると小さく推移し、9月25日に2010年の最大面積である2,190万km2となりました。その後、11月上旬から過去の同時期と比べ大きく推移し、
12月上旬からは急速に面積が縮小し、12月22日に消滅しました。
2010年のオゾンホールの規模が、1990年以降では小規模となった理由は、オゾン層破壊が促進される南極域上空の低温域(-78℃以下)の
面積が6~8月に小さかったことが原因と考えられます。
1979年、2010年それぞれの10月の月平均オゾン全量の南半球分布
米国航空宇宙局(NASA)提供のTOMSおよびOMIデータをもとに作成。灰色の部分がオゾンホール。
オゾンホールの面積の推移
オゾンホールの規模を示す要素の一つであるオゾンホールの面積(オゾン全量が220m atm-cm以下の領域の面積)の推移。左図は2010年の日別の値(赤丸)と過去10年(2000~2009年)の日別の平均値(黒線)およびその期間の最大値・最小値(濃い紫色の領域の上端と下端)の推移。米国航空宇宙局(NASA)提供のTOMSおよびOMIデータをもとに作成。