海面水温・海流(関東・東海・北陸周辺海域)

平成25年12月20日発表
東京管区気象台

診断(2013年12月中旬)

  • 関東の東では、海面水温が平年より高い海域が縮小し、低い海域が拡大しました。
  • 関東の南東では、海面水温が平年より0.5℃低い海域が拡大しました。
  • 東海沖から伊豆諸島近海にかけて、海面水温が平年より低い海域が拡大しました。
  • 北陸周辺海域では、海面水温が平年より高い海域が縮小しました。
  • 黒潮は、潮岬で接岸して東海沖を南東に流れ、北緯32度、東経139度付近まで南下して北東に向きを変え、伊豆諸島の東を北上し、房総半島では接岸して北東に流れています。
  • 対馬暖流は、能登沖の北緯38.5度付近を東に流れ、東経137.5度付近から北東に流れています。

関東・東海・北陸周辺海域の海面水温平年差分布図(12月19日)
関東・東海・北陸周辺海域の海面水温平年差分布図(12月19日)

海面水温の平年値(1981〜2010年の30年間の平均値)からの差を示しています。 平年差は、図の右にある0.5℃毎のスケールと同じ色で色分けされています。 内湾域等は、薄い灰色で示しています。

この図の海面水温平年差は速報値です。海洋のデータバンクの図は、診断の発表後も、後から入手した観測値によって更新されることがありますので、最新の資料は、データバンクをご利用ください。

解説

海面水温

関東の東では、海面水温が平年より高い海域が縮小し、低い海域が拡大しました。

平年より強い北寄りの風とそれに伴う寒気の影響などにより、関東の南東では海面水温が平年より0.5℃低い海域が拡大し、東海沖から伊豆諸島近海にかけて海面水温が平年より低い海域が拡大しました。また、北陸周辺海域では平年より高い海域が縮小しました。

海面水温の今後の見通し

北陸周辺海域の海面水温は、向こう1か月、平年並か平年より高いでしょう。

関東の東の海面水温は、向こう1か月、平年並か平年より低いでしょう。

東海沖から関東の南東にかけての海面水温は、向こう1か月、平年より低いでしょう。

海流の実況と見通し

2013年12月中旬の関東・東海・北陸周辺海域の海流の実況と見通しは、表のとおりです。

表:関東・東海・北陸周辺海域の海流の実況と見通し
海域・項目 実況 向こう1か月の見通し(注)
潮岬での黒潮の離岸・接岸(※1 接岸 接岸、離岸を繰り返す
東海沖の黒潮流路の最南位置(※2 北緯32度、東経139度付近 12月下旬は北緯32度、東経139.5度、1月上旬、中旬は北緯32.5度、東経139度
伊豆諸島付近の黒潮通過位置(※1 八丈島の南 八丈島の南
房総半島での黒潮の離岸・接岸(※1 接岸 離岸
日本の東の黒潮系暖水の北限緯度(※3 北緯38度付近(平年並)
関東・東海周辺海域のその他の顕著な現象 東海沖から伊豆諸島近海では、黒潮流路の北側に冷水域がみられる
日本海の海流 対馬暖流は、北緯38.5度付近を東に流れ、東経137.5度から北東に流れている

(注)『 − 』は、海面水温・海流1か月予報に記載がない項目です。

(※)が付いている項目の見方については、「海流の診断の見方」のページもあわせてご参照ください。


海面水温の診断にあたって

  • 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。

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