全球の海面水温の変動(2006年9月)
平成18年10月16日発表
平成18年10月16日発表
- 太平洋赤道域では、ほぼ全域で正偏差が広がり、特に日付変更線付近および南米沖で顕著な正偏差が見られました。北太平洋では、中央部で顕著な正偏差が見られました。一方、日本南東方やカナダ西岸付近で顕著な負偏差が見られました。
- 北大西洋では、アメリカ東方を除き全域で正偏差となっています。特にグリーンランド南方、メキシコ湾から南米沿岸にかけてと、西サハラ沖で顕著な正偏差が見られました。
- インド洋の熱帯域では、中部で顕著な正偏差が、東部で顕著な負偏差が見られました。
- 顕著な現象とは
- 全球の海面水温の診断にあたっては、海面水温平年偏差を標準偏差で規格化して(規格化海面水温偏差)、+1を上回る場合を顕著な 正偏差(高温)、−1を下回る場合を顕著な負偏差(低温)と表現しています。ただし、次に挙げるような、ある程度の大きさを持つ 空間パターンを対象にしています。
- 年々〜数十年周期の気候変動に伴う海面水温の偏差パターンについて
- 年々〜数十年周期の気候変動に伴って、 太平洋や大西洋に変動中心を持つ海面水温の偏差パターンが存在しています。
- 全球の海面水温の最近の傾向
- 太平洋熱帯域では2005年秋から2006年春まで中部から東部にかけて負偏差、西部で正偏差というパターンが続いていましたが、9月には中部や東部で顕著な正偏差が見られるようになりました。
北大西洋では、2005年春から、低緯度側で正偏差、北米東岸沖で負偏差、高緯度側で正偏差というパターンが持続しています。