全球の海面水温の変動(2006年12月)

平成19年1月15日発表

診断


12月の全球の海面水温の状況は、以下の通りです。

  • 太平洋赤道域では、ほぼ全域で正偏差が見られました。特に160°W以西と110°W付近で顕著な正偏差が見られました。北太平洋では、概ね150°W線を境に、西で正偏差、東で正偏差となっていました。
  • 北大西洋では、40°N、30°W付近を除くほぼ全域で顕著な正偏差となっています。
  • インド洋の熱帯域では、スマトラ島沖を除くほぼ全域で顕著な正偏差が見られました。
今月の図

全球海面水温平年偏差の分布

2006年12月の全球海面水温平年偏差の分布(平年
値は1971年〜2000年)。等値線の間隔は0.5℃。

解説

顕著な現象とは
全球の海面水温の診断にあたっては、海面水温平年偏差を標準偏差で規格化して(規格化海面水温偏差)、+1を上回る場合を顕著な 正偏差(高温)、−1を下回る場合を顕著な負偏差(低温)と表現しています。ただし、次に挙げるような、ある程度の大きさを持つ 空間パターンを対象にしています。
年々〜数十年周期の気候変動に伴う海面水温の偏差パターンについて
年々〜数十年周期の気候変動に伴って、 太平洋や大西洋に変動中心を持つ海面水温の偏差パターンが存在しています。

全球の海面水温の最近の傾向
 太平洋熱帯域では2005年秋から2006年春まで中部から東部にかけて負偏差、西部で正偏差といったパターンが続いていましたが、2006年9月から中部や東部で顕著な正偏差が見られるようになってきています。
 北大西洋では、2005年春から、アメリカ東岸沖で負偏差、低緯度側と高緯度側で正偏差というパターンが持続しています。また、2006年夏から東部の正偏差も顕著になってきています。

このページのトップへ