全球の海面水温の変動(2007年2月)
平成19年3月15日発表
平成19年3月15日発表
- 太平洋赤道域では、130°W付近で負偏差が、170°E付近で正偏差が見られました。北太平洋では、日本周辺で顕著な正偏差が見られました。一方、北太平洋東部では顕著な負偏差が見られました。
- 北大西洋では、アメリカ合衆国東方を除くほぼ全域で顕著な正偏差となっています。
- インド洋では、ベンガル湾周辺とオーストラリア西方を除くほぼ全域で正偏差となりました。特にマダガスカル島の南東方で正偏差が顕著となっています。
- 顕著な現象とは
- 全球の海面水温の診断にあたっては、海面水温平年偏差を標準偏差で規格化して(規格化海面水温偏差)、+1を上回る場合を顕著な 正偏差(高温)、−1を下回る場合を顕著な負偏差(低温)と表現しています。ただし、次に挙げるような、ある程度の大きさを持つ 空間パターンを対象にしています。
- 年々〜数十年周期の気候変動に伴う海面水温の偏差パターンについて
- 年々〜数十年周期の気候変動に伴って、 太平洋や大西洋に変動中心を持つ海面水温の偏差パターンが存在しています。
- 全球の海面水温の最近の傾向
- 太平洋熱帯域では、2006年9月から2007年1月にかけて、中部から東部で正偏差となるエルニーニョ現象時の特徴が見られていましたが、2007年2月にはこのパターンが解消しています。
北大西洋では、2005年春から、アメリカ東岸沖で負偏差、その低緯度側と高緯度側で正偏差というパターンが持続しています。また、2006年夏から東部の正偏差も顕著になってきています。