全球の海面水温の変動(2007年11月)
平成19年12月17日発表
平成19年12月17日発表
- 太平洋赤道域の海面水温は中部から東部にかけて負偏差となっており、ラニーニャ現象が続いています。北太平洋では、マリアナ諸島周辺と日本の東からハワイ諸島の北にかけて広く顕著な正偏差が見られました。一方、ベーリング海と北アメリカ西方で負偏差が見られました。南太平洋では、オーストラリア南東沖とメラネシア周辺で正偏差が見られました。一方、南アメリカ西方で負偏差が見られました。
- 北大西洋では、40°N以北に正偏差が見られました。
- インド洋では、熱帯域の中部で正偏差が見られました。
- 顕著な現象とは
- 全球の海面水温の診断にあたっては、海面水温平年偏差を標準偏差で規格化して(規格化海面水温偏差)、+1を上回る場合を顕著な 正偏差(高温)、−1を下回る場合を顕著な負偏差(低温)と表現しています。ただし、次に挙げるような、ある程度の大きさを持つ 空間パターンを対象にしています。
- 年々〜数十年周期の気候変動に伴う海面水温の偏差パターンについて
- 年々〜数十年周期の気候変動に伴って、 太平洋や大西洋に変動中心を持つ海面水温の偏差パターンが存在しています。
- 全球の海面水温の最近の傾向
- 太平洋赤道域では、2007年春からラニーニャ現象が発生しており、春以降、東部で負偏差、西部で正偏差が継続し、秋から中部でも負偏差が顕著となりました。
北大西洋では、2005年春から、アメリカ東岸沖で負偏差、その低緯度側と高緯度側で正偏差というパターンが持続していましたが、2007年夏以降、そのパターンが弱まってきています。9月以降では北部の正偏差が顕著になっています。
インド洋では、2007年5月以降30°S以北でおおむね正偏差となっています。