全球の海面水温の変動(2008年9月)
平成20年10月15日発表
平成20年10月15日発表
- 太平洋赤道域の海面水温は中部で負偏差、西部と東部で正偏差が見られました。北太平洋では、10ºN、160ºE付近からメキシコの西方沖にかけてと、アラスカ南方沖と米国西岸付近で顕著な負偏差が見られました。また熱帯域西部から日本の南にかけてと、175ºW以西で30ºN以北の海域、そして25ºN、170ºWから40ºN、140ºWにかけて顕著な正偏差が見られました。南太平洋ではニューギニア島付近から35ºS、130ºW付近で顕著な正偏差が見られました。
- 大西洋では、英国西方を除く30ºN以北と熱帯域で、顕著な正偏差が見られました。
- インド洋では熱帯域中部で広く顕著な正偏差が見られました。
- 全球の海面水温の最近の傾向
- 太平洋赤道域では、2007年春に発生したラニーニャ現象は、2008年春に終息しました。また、ラニーニャ現象の発生期間中に現れていた、太平洋赤道域西部から北東および南東に延びる正偏差のパターンが持続しています。
北大西洋では、2008年5月以降に熱帯域で顕著な正偏差が続いています。
インド洋では2008年7月以降、熱帯域中部で顕著な正偏差が現れています。
- 顕著な現象とは
- 全球の海面水温の診断にあたっては、海面水温平年偏差を標準偏差で規格化して(規格化海面水温偏差)、+1を上回る場合を顕著な 正偏差(高温)、−1を下回る場合を顕著な負偏差(低温)と表現しています。ただし、ある程度の大きさ(数1000km以上)を持つ 空間パターンを対象にしています。