全球の海面水温の変動(2008年11月)
平成20年12月15日発表
平成20年12月15日発表
- 太平洋赤道域の海面水温は日付変更線付近で負偏差が見られました。北太平洋では、中国東岸からアリューシャンの南にかけて顕著な正偏差が見られました。一方、10ºN、170ºWから北アメリカ西岸にかけて顕著な負偏差が見られました。南太平洋ではニューギニア島の東から40ºS、135ºWにかけて顕著な正偏差が見られました。
- 大西洋では、熱帯域と30ºN、30ºW付近からラブラドル海にかけて顕著な正偏差が見られました。一方、北アメリカ東岸では顕著な負偏差が見られました。
- インド洋では、マダガスカル島周辺とその東方で顕著な正偏差が見られました。
- 全球の海面水温の最近の傾向
- 太平洋赤道域では、2007年春に発生したラニーニャ現象は、2008年春に終息しました。また、ラニーニャ現象の発生期間中に現れていた、太平洋赤道域西部から北東および南東に延びる正偏差のパターンが持続しています。
北大西洋では、2008年5月以降に熱帯域で顕著な正偏差が続いています。
インド洋では2008年7月以降、熱帯域中部で顕著な正偏差が現れていましたが、11月には弱まりました。
- 顕著な現象とは
- 全球の海面水温の診断にあたっては、海面水温平年偏差を標準偏差で規格化して(規格化海面水温偏差)、+1を上回る場合を顕著な 正偏差(高温)、−1を下回る場合を顕著な負偏差(低温)と表現しています。ただし、ある程度の大きさ(数1000km以上)を持つ 空間パターンを対象にしています。