全球の海面水温の変動(2008年12月)
平成21年1月15日発表
平成21年1月15日発表
- 太平洋赤道域の海面水温は中部で負偏差、西部で正偏差が見られました。北太平洋では、東シナ海、フィリピン付近から30ºN、160ºEにかけて、カムチャツカ半島の南、および米国西方沖に顕著な正偏差が見られました。一方、アラスカの南と、米国西岸からハワイ諸島付近にかけて顕著な負偏差が見られました。南太平洋では、西部赤道域から40ºS、145ºWにかけてとチリ沿岸付近に顕著な正偏差が見られました。
- 大西洋では、熱帯域と、東部を除く30ºN以北で顕著な正偏差が見られました。一方、米国東岸と、北アフリカからイベリア半島にかけての西岸付近で顕著な負偏差が見られました。
- インド洋では、マダガスカル島周辺からその東方にかけてと、アラビア海東部で顕著な正偏差が見られました。一方、ソマリアからアラビア半島にかけての沿岸付近で顕著な負偏差が見られました。
- 全球の海面水温の最近の傾向
- 太平洋赤道域では、2007年春に発生したラニーニャ現象は、2008年春に終息しました。ラニーニャ現象の発生期間中に現れていた、太平洋赤道域西部から北東および南東に延びる正偏差のパターンは持続しています。
大西洋では2008年5月以降に熱帯域と30ºN以北の広い範囲で顕著な正偏差が続いています。
インド洋では2008年7月以降、熱帯域中部で顕著な正偏差が現れていましたが、11月には弱まりました。
- 顕著な現象とは
- 全球の海面水温の診断にあたっては、海面水温平年偏差を標準偏差で規格化して(規格化海面水温偏差)、+1を上回る場合を顕著な 正偏差(高温)、−1を下回る場合を顕著な負偏差(低温)と表現しています。ただし、ある程度の大きさ(数1000km以上)を持つ 空間パターンを対象にしています。