全球の海面水温の変動(2009年1月)
平成21年2月16日発表
平成21年2月16日発表
- 太平洋赤道域の海面水温は中部で負偏差、西部で正偏差が見られました。北太平洋では、フィリピンの南から25ºN、160ºEにかけて、オホーツク海からアリューシャンの南、および米国西方沖に顕著な正偏差が見られました。一方、北米西岸からハワイ諸島付近にかけて顕著な負偏差が見られました。南太平洋では、西部赤道域から40ºS、150ºWにかけてと35ºS、100ºW付近に顕著な正偏差が見られました。
- 大西洋では、熱帯域と30ºN以北で顕著な正偏差が見られました。一方、米国東岸と、北アフリカ西岸で顕著な負偏差が見られました。
- インド洋では、マダガスカル島周辺からオーストラリア南西沿岸にかけてと、アラビア海、スマトラ島の南西沖で顕著な正偏差が見られました。
- 全球の海面水温の最近の傾向
- 太平洋赤道域では、2007年春に発生したラニーニャ現象は、2008年春に終息しましたが、2008年12月には太平洋赤道域の中部から東部にかけての海面水温が、再び負偏差となっています。ラニーニャ現象発生時に見られる、太平洋赤道域西部から北東および南東に延びる正偏差のパターンは持続しています。
大西洋では2008年5月以降に熱帯域と30ºN以北の広い範囲で顕著な正偏差が続いています。
インド洋では2008年10月以降、南西部で顕著な正偏差が持続しています。
- 顕著な現象とは
- 全球の海面水温の診断にあたっては、海面水温平年偏差を標準偏差で規格化して(規格化海面水温偏差)、+1を上回る場合を顕著な 正偏差(高温)、−1を下回る場合を顕著な負偏差(低温)と表現しています。ただし、ある程度の大きさ(数1000km以上)を持つ 空間パターンを対象にしています。