全球の海面水温の変動(2009年11月)

平成21年12月15日発表

診断


11月の全球の海面水温の状況は、以下の通りです。

  • 太平洋赤道域の海面水温は全域で正偏差でした。170ºEから100ºWにかけて+1℃以上の正偏差が見られました。北太平洋では、熱帯域と、日本付近からアリューシャン列島の南にかけて、日本海、およびオホーツク海で顕著な正偏差が見られました。南太平洋では、15ºS付近の160ºWから105ºWで顕著な正偏差が見られました。一方、15ºS付近のオーストラリア東方沖とペルー西方沖では顕著な負偏差が見られました。
  • 北大西洋の海面水温は、北西部で顕著な負偏差が見られたほかは、広く顕著な正偏差が見られました。
  • インド洋の海面水温は、30ºS以北のほぼ全域で正偏差となり、アラビア海から赤道域の東部にかけてとタンザニア沿岸から15ºS100ºEにかけて顕著な正偏差が見られました。
今月の図

全球海面水温平年偏差の分布

2009年11月の全球海面水温平年偏差の分布(平年
値は1971年〜2000年)。等値線の間隔は0.5℃

解説

全球の海面水温の最近の傾向
 太平洋赤道域では、2009年6月以降、全域で正偏差が見られ、10月以降、中部で正偏差が顕著になっています。
 大西洋では2009年7月以降、30ºN以北の一部で負偏差域が見られ、その他の海域では正偏差が見られる状態が続いています。
 インド洋では2009年5月以降、赤道域で顕著な正偏差が持続しています。

顕著な現象とは
全球の海面水温の診断にあたっては、海面水温平年偏差を標準偏差で規格化して(規格化海面水温偏差)、+1を上回る場合を顕著な 正偏差(高温)、−1を下回る場合を顕著な負偏差(低温)と表現しています。ただし、ある程度の大きさ(数1000km以上)を持つ 空間パターンを対象にしています。

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