全球の海面水温の変動(2009年12月)
平成22年1月15日発表
平成22年1月15日発表
- 太平洋赤道域の海面水温はほぼ全域で正偏差でした。日付変更線から100ºWにかけて+1.5℃以上の正偏差が見られました。北太平洋では、熱帯域の中部から東部にかけて、日本のはるか東および日本海で顕著な正偏差が見られました。南太平洋では、15ºS付近の150ºWから110ºWにかけてと、40ºS、140ºW付近で顕著な正偏差が見られました。一方、15ºS付近のオーストラリア東方沖とペルー西方沖では顕著な負偏差が見られました。
- 大西洋の海面水温は、30ºSから10ºSにかけてと、10ºNから30ºNにかけて、帯状に顕著な正偏差が見られました。
- インド洋の海面水温は、30ºS以北の全域で正偏差となり、特にマダガスカル周辺と10ºS以北の全域で顕著な正偏差が見られました。
- 全球の海面水温の最近の傾向
- 太平洋赤道域では、2009年6月以降、ほぼ全域で正偏差が続いています。10月以降、中部で正偏差が顕著となり、12月には東部でも顕著となっています。
大西洋では2009年7月以降、30ºN以北の一部で負偏差域が見られ、その他の海域では正偏差が見られる状態が続いています。
インド洋では2009年5月以降、赤道域で顕著な正偏差が持続しています。
- 顕著な現象とは
- 全球の海面水温の診断にあたっては、海面水温平年偏差を標準偏差で規格化して(規格化海面水温偏差)、+1を上回る場合を顕著な 正偏差(高温)、−1を下回る場合を顕著な負偏差(低温)と表現しています。ただし、ある程度の大きさ(数1000km以上)を持つ 空間パターンを対象にしています。