全球の海面水温の変動(2010年4月)
平成22年5月17日発表
平成22年5月17日発表
- 太平洋赤道域の海面水温は、中部で顕著な正偏差がみられました。北太平洋の海面水温は、日本の東で顕著な正偏差が見られました。一方、40ºN、150ºW付近と45ºN以北で顕著な負偏差が見られました。南太平洋では、オーストラリア南東沖と40ºS、150ºW付近で顕著な正偏差が、南米西方沖で顕著な負偏差が見られました。
- 大西洋の海面水温は、30ºSから30ºNにかけてと45ºN以北で顕著な正偏差が見られました。一方、メキシコ湾と米国東方沖で顕著な負偏差が見られました。
- インド洋の海面水温は、オーストラリア西岸付近を除き、顕著な正偏差が見られました。
- 全球の海面水温の最近の傾向
- 太平洋赤道域中部では、2009年10月以降、顕著な正偏差が続いています。2009年夏に発生したエルニーニョ現象は2010年春まで持続しています。
大西洋では2010年1月以降、30ºSから30ºNにかけてと50ºN以北で正偏差、メキシコ湾と米国東方沖で負偏差が見られる状態が続いています。
インド洋の海面水温は、2010年2月以降、オーストラリア西岸付近を除き顕著な正偏差が持続しています。
全球平均海面水温偏差は、2009年春以降、エルニーニョ現象に伴って上昇し、97/98エルニーニョ現象以来の高い値となっています。
- 顕著な現象とは
- 全球の海面水温の診断にあたっては、海面水温平年偏差を標準偏差で規格化して(規格化海面水温偏差)、+1を上回る場合を顕著な 正偏差(高温)、−1を下回る場合を顕著な負偏差(低温)と表現しています。ただし、ある程度の大きさ(数1000km以上)を持つ 空間パターンを対象にしています。