全球の海面水温の変動(2010年6月)
平成22年7月15日発表
平成22年7月15日発表
- 太平洋赤道域の海面水温では、西部で正偏差、中部から東部にかけて顕著な負偏差が見られました。北太平洋の海面水温は、日本海および日本のはるか東で正偏差、北アメリカ西方沖で負偏差が見られました。またフィリピン東方で顕著な正偏差が見られました。南太平洋の海面水温は、ニューギニア付近から40ºS、120ºW付近にかけて顕著な正偏差、南アメリカ西方沖で負偏差が見られました。
- 大西洋の海面水温では、熱帯域と北アメリカ東岸および50ºN以北で顕著な正偏差が見られました。一方、40ºN、45ºW付近で負偏差が見られました。
- インド洋の海面水温では、5ºS以北とマダガスカル付近から35ºS、100ºE付近にかけて正偏差が見られました。
- 全球の海面水温の最近の傾向
- 2009年夏に発生したエルニーニョ現象は冬にピークを迎えた後、弱まり、2010年春に終息しました。
大西洋の海面水温は、2010年1月以降、熱帯域と50ºN以北で正偏差が見られる状態が続いています。
インド洋の海面水温は、2010年2月以降、オーストラリア西岸付近を除き顕著な正偏差が持続しています。
- 顕著な現象とは
- 全球の海面水温の診断にあたっては、海面水温平年偏差を標準偏差で規格化して(規格化海面水温偏差)、+1を上回る場合を顕著な 正偏差(高温)、−1を下回る場合を顕著な負偏差(低温)と表現しています。ただし、ある程度の大きさ(数1000km以上)を持つ 空間パターンを対象にしています。