全球の海面水温の変動(2010年9月)
平成22年10月15日発表
平成22年10月15日発表
- 太平洋赤道域の海面水温では、インドネシア付近で顕著な正偏差だったほかは、広く顕著な負偏差が見られました。北太平洋の海面水温では、フィリピン付近、日本近海から米国西方沖にかけて顕著な正偏差、米国およびメキシコの西岸で顕著な負偏差が見られました。南太平洋では、ニューギニア付近から40ºS、130ºW付近にかけて顕著な正偏差、南アメリカ西方沖で顕著な負偏差が見られました。
- 北大西洋の海面水温では、熱帯域と米国東岸付近および50ºN以北で顕著な正偏差が見られました。
- インド洋の海面水温では、赤道域の西部を除き正偏差が見られました。特に赤道域の東部では、顕著な正偏差が見られました。
- 全球の海面水温の最近の傾向
- 2009年夏に発生したエルニーニョ現象は2010年春に終息しました。2010年6月以降、太平洋赤道域の中部から東部で負偏差が見られ、ラニーニャ現象時の特徴が明瞭になっています。
大西洋の海面水温は、2010年1月以降、熱帯域と50ºN付近より北側で正偏差が持続しています。
インド洋の海面水温は、2010年2月以降、ほぼ全域で顕著な正偏差が持続していましたが、7月頃から赤道域西部で負偏差が見られるようになってきました。
- 顕著な現象とは
- 全球の海面水温の診断にあたっては、海面水温平年偏差を標準偏差で規格化して(規格化海面水温偏差)、+1を上回る場合を顕著な 正偏差(高温)、−1を下回る場合を顕著な負偏差(低温)と表現しています。ただし、ある程度の大きさ(数1000km以上)を持つ 空間パターンを対象にしています。