全球の海面水温の変動(2011年2月)
平成23年3月15日発表
平成23年3月15日発表
- 太平洋赤道域の海面水温は、160ºE付近から中部にかけて顕著な負偏差が見られました。北太平洋では、フィリピン東方からハワイ付近にかけてと40ºN、175ºE付近で顕著な正偏差が見られ、米国西方沖とメキシコ西岸付近で顕著な負偏差が見られました。南太平洋では、オーストラリア東岸付近から35ºS、95ºW付近にかけて顕著な正偏差が見られ、15ºS付近の南アメリカ西方沖で顕著な負偏差が見られました。
- 北大西洋では、南アメリカ北岸付近から北アフリカの西岸付近にかけてとグリーンランドの南方で顕著な正偏差が見られ、メキシコ湾と米国東岸付近で顕著な負偏差が見られました。
- インド洋では、オーストラリア西岸付近で顕著な正偏差が見られました。
- 全球の海面水温の最近の傾向
- 2010年夏以降、ラニーニャ現象が持続しており、太平洋赤道域の海面水温は、西部で正偏差、中部から東部で負偏差となっています。
北大西洋の海面水温は、2010年1月以降、熱帯域と50ºN付近より北側で正偏差が持続し、8月頃にはほぼ全域で正偏差となりましたが、10月頃から米国東方沖で負偏差が見られるようになりました。
インド洋の海面水温は、2010年2月から9月頃まで、ほぼ全域で顕著な正偏差が持続しましたが、春以降次第に弱まり、10月以降では全域で正偏差が見られる状況は解消しています。
- 顕著な現象とは
- 全球の海面水温の診断にあたっては、海面水温平年偏差を標準偏差で規格化して(規格化海面水温偏差)、+1を上回る場合を顕著な 正偏差(高温)、−1を下回る場合を顕著な負偏差(低温)と表現しています。ただし、ある程度の大きさ(数1000km以上)を持つ 空間パターンを対象にしています。