全球の海面水温の変動(2011年4月)
平成23年5月16日発表
平成23年5月16日発表
- 太平洋赤道域の海面水温は、165ºEから140ºWにかけて顕著な負偏差が見られました。北太平洋では、フィリピン東方からハワイ付近にかけてとアリューシャン列島の南で顕著な正偏差が見られ、南シナ海から日本の南にかけてと米国西方沖およびメキシコ西岸付近で顕著な負偏差が見られました。南太平洋では、オーストラリア東岸付近から35ºS、90ºW付近にかけて顕著な正偏差が見られました。
- 大西洋では、熱帯域とメキシコ湾、西ヨーロッパから北アフリカにかけての西岸付近で顕著な正偏差が見られ、40ºN、40ºW付近で顕著な負偏差が見られました。
- インド洋では、オーストラリア西岸からマダガスカルにかけて顕著な正偏差が見られ、10ºS、75ºE付近で顕著な負偏差が見られました。
- 全球の海面水温の最近の傾向
- 2010年夏に発生したラニーニャ現象は、2011年春には弱まりつつあります。
大西洋の海面水温は、2010年8月頃にはほぼ全域で顕著な正偏差が見られていましたが、12月頃から米国東方沖で顕著な負偏差が見られています。
インド洋の海面水温は、2010年10月以降、オーストラリア西岸付近で顕著な正偏差が見られています。
- 顕著な現象とは
- 全球の海面水温の診断にあたっては、海面水温平年偏差を標準偏差で規格化して(規格化海面水温偏差)、+1を上回る場合を顕著な 正偏差(高温)、−1を下回る場合を顕著な負偏差(低温)と表現しています。ただし、ある程度の大きさ(数1000km以上)を持つ 空間パターンを対象にしています。