全球の海面水温の変動(2011年6月)
平成23年7月15日発表
気象庁地球環境・海洋部
平成23年7月15日発表
気象庁地球環境・海洋部
- 太平洋赤道域の海面水温には、顕著な偏差は見られませんでした。北太平洋では、35ºN、155ºW付近に顕著な正偏差が見られ、米国西方沖およびメキシコ西方沖で顕著な負偏差が見られました。南太平洋では、オーストラリア東方沖から35ºS、105ºW付近にかけて顕著な正偏差が見られ、中部から東部にかけての熱帯域で顕著な負偏差が見られました。
- インド洋では、オーストラリア西岸からアフリカ東岸にかけて顕著な正偏差が見られ、10ºS、70ºE付近で顕著な負偏差が見られました。
- 大西洋では、北大西洋熱帯域、米国東岸付近で顕著な正偏差が見られ、英国西方沖で顕著な負偏差が見られました。
- 全球の海面水温の最近の傾向
- 2010年夏に発生したラニーニャ現象は、2011年春に終息しました。
インド洋の海面水温は、2010年10月以降、オーストラリア西岸付近で顕著な正偏差が、4月以降、南緯10度付近の中部で顕著な負偏差が見られています。
大西洋の海面水温は、2010年1月以降、北大西洋の熱帯域で顕著な正偏差が見られています。
- 顕著な現象とは
- 全球の海面水温の診断にあたっては、海面水温平年偏差を標準偏差で規格化して(規格化海面水温偏差)、+1を上回る正偏差(高温)、−1を下回る負偏差(低温)を顕著な現象として主に記述しています。ただし、ある程度の大きさ(数1000km以上)を持つ空間パターンを対象にしています。