全球の海面水温の変動(2012年2月)
平成24年3月15日発表
気象庁地球環境・海洋部
平成24年3月15日発表
気象庁地球環境・海洋部
- 太平洋赤道域の海面水温は、150ºE以西と東部で正偏差、150ºEから中部にかけて負偏差が見られました。
- 北太平洋では、メキシコ西方沖および米国西岸からアラスカ南岸にかけて顕著な負偏差が見られ、それらに囲まれた北太平洋中央部、およびフィリピン付近で顕著な正偏差が見られました。
- 南太平洋では、チリ西方沖で顕著な正偏差が見られました。
- インド洋では、マダガスカル北東沖からオーストラリア西岸付近にかけて顕著な正偏差が見られました。
- 北大西洋では、米国東岸付近およびヨーロッパ西方沖から35ºN、40ºW付近にかけて顕著な正偏差が見られました。
- 南大西洋の熱帯域では、顕著な負偏差が見られました。
全球海面水温平年偏差の分布
2012年2月の全球海面水温平年偏差の分布(平年
値は1981年〜2010年)。等値線の間隔は0.5℃。
全球の海面水温の最近の傾向
エルニーニョ監視海域の海面水温は、2011年秋以降、基準値より低くなり、ラニーニャ現象の傾向が見られていましたが、2月には基準値に近づきました。
北太平洋の海面水温は、2011年11月以降アリューシャンの南で顕著な正偏差になっています。
インド洋の海面水温は、2010年10月以降オーストラリア西岸付近で顕著な正偏差になっています。
北大西洋の海面水温は、2011年9月以降米国東岸付近で顕著な正偏差になっています。
顕著な現象とは
全球の海面水温の診断にあたっては、海面水温平年偏差を標準偏差で規格化して(規格化海面水温偏差)、+1を上回る正偏差(高温)、−1を下回る負偏差(低温)を顕著な現象として主に記述しています。ただし、ある程度の大きさ(数1000km以上)を持つ空間パターンを対象にしています。