全球の海面水温の変動(2012年8月)
平成24年9月18日発表
気象庁地球環境・海洋部
平成24年9月18日発表
気象庁地球環境・海洋部
- 太平洋赤道域の海面水温は、ニューギニアの北を除き、ほぼ全域で正偏差でした。
- 北太平洋では、40ºN、150ºW付近からオホーツク海にかけてと日本付近で顕著な正偏差が見られました。また、アラスカ南岸付近と、北米西岸から赤道域を除く熱帯域の中部にかけては顕著な負偏差が分布しました。
- インド洋では、オーストラリア西方沖から熱帯域の中部、西部にかけてと、マダガスカルの南東で顕著な正偏差が見られました。一方、オーストラリア北岸からジャワ島周辺にかけては、顕著な負偏差が分布しました。
- 大西洋では、米国東岸付近からグリーンランド周辺にかけてと、西インド諸島の北東からイベリア半島付近にかけて顕著な正偏差が見られました。また、15ºS、20ºW付近から南アフリカ西方沖にかけては顕著な負偏差が分布しました。
全球海面水温平年偏差の分布
2012年8月の全球海面水温平年偏差の分布(平年
値は1981年〜2010年)。等値線の間隔は0.5℃。
全球の海面水温の最近の傾向
エルニーニョ監視海域の海面水温は、2012年6月以降、基準値との差が+0.5℃以上となっています。
北太平洋の海面水温は、2011年11月以降、アリューシャンの南で顕著な正偏差になっています。
インド洋の海面水温は、2010年10月以降、オーストラリア西岸付近で顕著な正偏差になっています。
北大西洋の海面水温は、2011年9月以降、米国東岸付近で顕著な正偏差になっています。
顕著な現象とは
全球の海面水温の診断にあたっては、海面水温平年偏差を標準偏差で規格化して(規格化海面水温偏差)、+1を上回る正偏差(高温)、−1を下回る負偏差(低温)を顕著な現象として主に記述しています。ただし、ある程度の大きさ(数1000km以上)を持つ空間パターンを対象にしています。