全球の海面水温の変動(2012年11月)

平成24年12月17日発表

気象庁地球環境・海洋部

診断


11月の全球の海面水温の状況は、以下の通りです。

  • 11月の太平洋赤道域の海面水温は、西部で顕著な正偏差でした。
  • 北太平洋では、オホーツク海から千島の東にかけて顕著な正偏差が見られました。また、日付変更線以東のベーリング海、アリューシャン近海、30ºN, 170ºE付近から東シナ海にかけてと、メキシコ西方沖からハワイ付近にかけて顕著な負偏差が分布しました。
  • インド洋では、オーストラリア西方沖および熱帯域の中部から西部にかけて顕著な正偏差が見られました。
  • 大西洋では、カナダ東岸付近からグリーンランド周辺にかけてと、西インド諸島の東から北アフリカ西岸付近にかけて顕著な正偏差が見られました。また、フロリダ半島周辺とブラジル東岸付近から南アフリカ西方沖にかけて顕著な負偏差が分布しました。
今月の図

全球海面水温平年偏差の分布

2012年11月の全球海面水温平年偏差の分布(平年
値は1981年〜2010年)。等値線の間隔は0.5℃

解説

全球の海面水温の最近の傾向

太平洋赤道域の海面水温は、夏には中部から東部で正偏差でしたが、秋には正偏差は弱まっています。
北太平洋の海面水温は、2011年6月以降、アラスカの南で負偏差になっています。
インド洋の海面水温は、2010年10月以降、オーストラリア西岸付近で顕著な正偏差になっています。


顕著な現象とは

全球の海面水温の診断にあたっては、海面水温平年偏差を標準偏差で規格化して(規格化海面水温偏差)、+1を上回る正偏差(高温)、−1を下回る負偏差(低温)を顕著な現象として主に記述しています。ただし、ある程度の大きさ(数1000km以上)を持つ空間パターンを対象にしています。

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