全球の海面水温の変動(2013年12月)
平成26年1月15日発表
気象庁地球環境・海洋部
平成26年1月15日発表
気象庁地球環境・海洋部
- 太平洋赤道域の海面水温は、西部で顕著な正偏差でした。NINO.3海域の月平均海面水温偏差は-0.1℃、基準値との差は+0.1℃でした。
- 北太平洋では、千島の東からアラスカの南にかけて顕著な正偏差、朝鮮半島付近から日本の南東沖にかけてと、30ºN, 175ºE付近で顕著な負偏差が見られました。南太平洋では、ニュージーランド付近から35ºS, 155ºW付近にかけて顕著な正偏差、南米の西で顕著な負偏差が見られました。
- インド洋では、マダガスカル付近からオーストラリア西岸付近にかけて顕著な正偏差、南アフリカ南東沖で顕著な負偏差が見られました。
- 北大西洋では、カリブ海からフロリダ半島の東にかけて顕著な正偏差が見られました。
全球海面水温平年偏差の分布
2013年12月の全球海面水温平年偏差の分布(平年
値は1981年〜2010年)。等値線の間隔は0.5℃。
全球の海面水温の最近の傾向
北太平洋の海面水温は、2010年6月以降、中央部付近で正偏差、北米沖などで負偏差となる負のPDO(太平洋十年規模振動)時に見られる偏差パターンが概ね持続していますが、2013年4月以降は、北米沖で正偏差が見られるなど、不明瞭となることが多くなっています。
顕著な現象とは
全球の海面水温の診断にあたっては、海面水温平年偏差を標準偏差で規格化して(規格化海面水温偏差)、+1を上回る正偏差(高温)、−1を下回る負偏差(低温)を顕著な現象として主に記述しています。ただし、ある程度の大きさ(数1000km以上)を持つ空間パターンを対象にしています。