全球の海面水温の変動(2014年1月)
平成26年2月17日発表
気象庁地球環境・海洋部
平成26年2月17日発表
気象庁地球環境・海洋部
- 太平洋赤道域の海面水温は、西部で顕著な正偏差、中部から東部にかけては負偏差でした。NINO.3海域の月平均海面水温偏差は--0.3℃、基準値との差は+0.1℃でした。
- 北太平洋では、千島の東からアラスカの南にかけてとニューギニアの北で顕著な正偏差、日本の東で顕著な負偏差が見られました。南太平洋では、ニュージーランドの北東で顕著な正偏差、南米の西で顕著な負偏差が見られました。
- インド洋では、南インド洋熱帯域からオーストラリア西岸付近にかけて顕著な正偏差、マダガスカルの南から40ºS, 100ºE付近にかけて顕著な負偏差が見られました。
- 北大西洋では、カリブ海から北米の東にかけて顕著な正偏差、45ºN, 30ºW付近で顕著な負偏差が見られました。
全球海面水温平年偏差の分布
2013年12月の全球海面水温平年偏差の分布(平年
値は1981年〜2010年)。等値線の間隔は0.5℃。
全球の海面水温の最近の傾向
北太平洋の海面水温は、2010年6月以降、中央部付近で正偏差、北米沖などで負偏差となる負のPDO(太平洋十年規模振動)時に見られる偏差パターンが概ね持続していますが、2013年4月以降は、北米沖で正偏差が見られるなど、不明瞭となることが多くなっています。
顕著な現象とは
全球の海面水温の診断にあたっては、海面水温平年偏差を標準偏差で規格化して(規格化海面水温偏差)、+1を上回る正偏差(高温)、−1を下回る負偏差(低温)を顕著な現象として主に記述しています。ただし、ある程度の大きさ(数1000km以上)を持つ空間パターンを対象にしています。