全球の海面水温の変動(2017年2月)
平成29年3月15日発表
気象庁地球環境・海洋部
平成29年3月15日発表
気象庁地球環境・海洋部
- 太平洋赤道域では、海面水温は西部で顕著な正偏差でした。NINO.3海域の月平均海面水温偏差及び基準値との差はいずれも+0.5℃でした。
- 北太平洋では、海面水温は15°N以南の熱帯域西部と、15°N, 160°E付近から30°N, 120°W付近にかけて顕著な正偏差、45°N, 165°W付近から40°N, 130°W付近にかけて顕著な負偏差でした。
- 南太平洋では、オーストラリア東岸から40°S, 125°W付近にかけてと、10°S, 175°W付近からペルー西岸及びチリ南西岸にかけて顕著な正偏差が見られました。
- インド洋では、マダガスカル周辺から35°S, 85°E付近にかけて顕著な正偏差、オーストラリアの南西で顕著な負偏差が見られました。
- 北大西洋では、西部を中心に広く顕著な正偏差が見られました。
全球海面水温平年偏差の分布
2017年2月の全球海面水温平年偏差の分布（平年
値は1981年〜2010年）。等値線の間隔は0.5℃。
全球の海面水温の最近の傾向
2014年半ば以降、北太平洋中央部付近で負偏差、北米沖などで正偏差となる正のPDO（太平洋十年規模振動）時に見られる海面水温偏差パターンが概ね続いています。
全球平均海面水温は、2014年春以降明瞭な正偏差が持続しています。
顕著な現象とは
全球の海面水温の診断にあたっては、海面水温平年偏差を標準偏差で規格化して（規格化海面水温偏差）、＋1を上回る正偏差（高温）、−1を下回る負偏差（低温）を顕著な現象として主に記述しています。ただし、ある程度の大きさ(数1000km以上)を持つ空間パターンを対象にしています。