全球の海面水温の変動(2017年6月)
平成29年7月18日発表
気象庁地球環境・海洋部
平成29年7月18日発表
気象庁地球環境・海洋部
- 太平洋赤道域の海面水温は、西部から中部にかけて正偏差でした。NINO.3海域の月平均海面水温偏差及び基準値との差はいずれも+0.2℃でした。
- 北太平洋では、フィリピン付近から30°N, 135°W付近にかけてと、ベーリング海で顕著な正偏差、アリューシャンの南で顕著な負偏差でした。南太平洋では、30°S以北の広い範囲で顕著な正偏差が見られました。
- インド洋では、東アフリカ東岸から30°S, 100°E付近にかけで顕著な正偏差が見られました。
- 北大西洋では、北米東岸付近と西ヨーロッパから北アフリカにかけての西岸付近で顕著な正偏差、グリーンランドの南で顕著な負偏差が見られました。
全球海面水温平年偏差の分布
2017年6月の全球海面水温平年偏差の分布(平年
値は1981年〜2010年)。等値線の間隔は0.5℃。
全球の海面水温の最近の傾向
2014年半ば以降、北太平洋中央部付近で負偏差、北米沖などで正偏差となる正のPDO(太平洋十年規模振動)時に見られる海面水温偏差パターンが概ね続いています。
全球平均海面水温は、2014年春以降明瞭な正偏差が持続しています。
顕著な現象とは
全球の海面水温の診断にあたっては、海面水温平年偏差を標準偏差で規格化して(規格化海面水温偏差)、+1を上回る正偏差(高温)、−1を下回る負偏差(低温)を顕著な現象として主に記述しています。ただし、ある程度の大きさ(数1000km以上)を持つ空間パターンを対象にしています。