全球の海面水温の変動(2017年8月)
平成29年9月15日発表
気象庁地球環境・海洋部
平成29年9月15日発表
気象庁地球環境・海洋部
- 太平洋赤道域の海面水温は、西部で顕著な正偏差、中部から東部にかけて負偏差でした。NINO.3海域の月平均海面水温偏差及び基準値との差はいずれも-0.2℃でした。
- 北太平洋では、熱帯域の西部から北米西岸付近にかけて、千島近海からベーリング海にかけてと、日本付近で顕著な正偏差が見られました。南太平洋では、オーストラリア東岸から30°S, 110°W付近にかけて顕著な正偏差が見られました。
- インド洋では、東アフリカ東岸から、35°S, 100°E付近にかけてとベンガル湾にかけて顕著な正偏差が見られました。
- 北大西洋では、熱帯域と米国東岸から35°N, 30°W付近にかけて顕著な正偏差が見られました。
全球海面水温平年偏差の分布
2017年8月の全球海面水温平年偏差の分布(平年
値は1981年〜2010年)。等値線の間隔は0.5℃。
全球の海面水温の最近の傾向
2014年半ば以降、北太平洋中央部付近で負偏差、北米沖などで正偏差となる正のPDO(太平洋十年規模振動)時に見られる海面水温偏差パターンが概ね続いています。
全球平均海面水温は、2014年春以降明瞭な正偏差が持続しています。
顕著な現象とは
全球の海面水温の診断にあたっては、海面水温平年偏差を標準偏差で規格化して(規格化海面水温偏差)、+1を上回る正偏差(高温)、−1を下回る負偏差(低温)を顕著な現象として主に記述しています。ただし、ある程度の大きさ(数1000km以上)を持つ空間パターンを対象にしています。