インド洋ダイポールモード現象の発生期間と指数
以下に、インド洋ダイポールモード現象の発生期間と発生期間を決めるためのダイポールモード指数を掲載しています。お知らせ
海面水温データの更新に伴い、令和5年5月30日にインド洋ダイポールモード現象の発生期間を特定し直し、発生期間の表と指数図および数値データを更新しました。令和5年6月15日10時頃から6月20日15時頃の間、インド洋ダイポールモード現象の指数図および数値データについて、古い解析手法によるデータが掲載されていたため修正しました。(令和5年6月20日)
インド洋ダイポールモード現象の発生期間(季節単位)
下表は、気象庁の定義による1949年以降の正及び負のインド洋ダイポールモード現象の発生期間(季節単位)を示します。 インド洋熱帯域西部(WIN(下図の赤枠で囲った領域):東経50~70度、南緯10度~北緯10度)において領域平均した海面水温の基準値との差から、南東部(EIN(下図の青枠で囲った領域):東経90~110度、南緯10度~赤道)において領域平均した海面水温の基準値との差を引いた値をダイポールモード指数(DMI)と定義しています。 基準値は、各海域の月別の海面水温の前年までの30年間の海面水温の長期変化傾向(トレンド)を直線で近似し、その直線を1年延長して得られた値です。 DMIの3か月移動平均値が6~11月の間で3か月以上続けて+0.4°C以上(-0.4°C以下)となった場合を正(負)のインド洋ダイポールモード現象と定義しています。
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※ 表の「発生期間」の赤(青)太字はエルニーニョ現象(ラニーニャ現象)と同時に発生していた正(負)のIOD現象を表します。 「インド洋ダイポールモード現象発生時の日本の天候の統計的な特徴 」で示した統計にこれらの発生期間は含まれません。 また、直近数か月の事例については、エルニーニョ/ラニーニャ現象の発生・終息が確定する前の、暫定的なものである場合があります。
インド洋ダイポールモード現象の指数 (図)
下のグラフはインド洋ダイポールモード現象の指数(°C)を示したものです。折線は月平均値(数値データ)、滑らかな太線は3か月移動平均値(数値データ)を示しています。
正のダイポールモード現象の発生期間は赤で、負のダイポールモード現象の発生期間は青で、それぞれ陰影を施してあります。
インド洋ダイポールモード現象の指数の計算方法については、令和4年度季節予報研修テキストの第3.3節をご覧ください。
※ エルニーニョ現象(ラニーニャ現象)と同時に発生していた正(負)のIOD現象の発生期間には、陰影に加えハッチを施しています。 「インド洋ダイポールモード現象発生時の日本の天候の統計的な特徴 」で示した統計にこれらの発生期間は含まれません。 また、直近数か月の事例については、エルニーニョ/ラニーニャ現象の発生・終息が確定する前の、暫定的なものである場合があります。