日本近海の海面水温(月概況)

平成26年7月22日発表
気象庁地球環境・海洋部

診断 (2014年6月)

  • 日本の東では、海面水温が平年より高くなっていました(図中A)。
  • 日本の南、父島近海、南鳥島近海の北緯25度以北では、海面水温が平年より低くなっていました(図中B)。
  • 沖縄の南では、海面水温が平年より高くなっていました(図中C)。
  • 日本海では、海面水温が平年より高くなっていました(図中D)。
  • オホーツク海南部では、海面水温が平年より低くなっていました(図中E)。

日本近海の月平均海面水温平年差分布図(2014年6月)
日本近海の月平均海面水温平年差分布図(2014年6月)

海面水温の平年値(1981〜2010年の30年間の平均値)からの差を示しています。 平年差は、図の右にある0.5℃毎のスケールと同じ色で色分けされています。 内湾域等は、薄い灰色で示しています。また、海氷のために海面水温のデータがない海域は、灰色の網掛けで示しています。

この図の海面水温平年差は速報値です。海洋のデータバンクの図は、診断の発表後も、後から入手した観測値によって更新されることがありますので、最新の資料は、データバンクをご利用ください。

解説

日本近海の海面水温

日本の東では海面水温が平年より高くなっていました(図中A)。特に6月下旬は、高気圧に覆われることが多かったため、海面水温が平年より大きく上昇し、三陸沖や釧路沖では暖水の北上もあったため海面水温が平年よりかなり高い海域がみられました。

日本の南、父島近海および南鳥島近海の北緯25度以北では、海面水温が平年より低くなっていました(図中B)。特に6月中旬以降は日射量が平年より少なかった影響で、海面水温が平年ほど上昇しなかったため、海面水温が平年よりかなり低い海域がみられました。

沖縄の南では、海面水温が平年より高くなっていました(図中C)。

日本海では、海面水温が平年より高くなっていました(図中D)。6月上旬は平年より日射量が多かった影響で海面水温が平年より大きく上昇しました。その結果、海面水温が平年より低い海域が縮小し、高い海域が拡大しました。6月下旬は日本海中部および南部で平年より風が弱い日が多く、海面水温が平年より大きく上昇したため、日本海南部の海面水温は平年よりかなり高くなりました。

オホーツク海南部では、海面水温が平年より低くなっていました(図中E)。


海面水温の診断にあたって

  • 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。

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