日本近海の海面水温(月概況)

平成29年2月20日発表
気象庁地球環境・海洋部

診断 (2017年1月)

  • オホーツク海南部から千島の東にかけては、海面水温が平年より低く、かなり低い海域もみられました(図中A)。
  • 日高沖から三陸沖にかけて、関東の東から伊豆諸島近海にかけては、海面水温が平年よりかなり高くなっていました(図中B)。
  • 日本海、四国沖では、海面水温が平年より高く、かなり高い海域もみられました(図中C)。
  • 東シナ海、沖縄の東、沖縄の南では、海面水温が平年よりかなり高くなっていました(図中D)。

日本近海の月平均海面水温平年差分布図(2017年1月)
日本近海の月平均海面水温平年差分布図(2017年1月)

海面水温の平年値(1981〜2010年の30年間の平均値)からの差を示しています。 平年差は、図の右にある0.5℃ごとのスケールと同じ色で色分けされています。 内湾域等は、薄い灰色で示しています。また、海氷のために海面水温のデータがない海域は、灰色の網掛けで示しています。

この図の海面水温平年差は速報値です。海洋のデータバンクの図は、診断の発表後も、後から入手した観測値によって更新されることがありますので、最新の資料は、データバンクをご利用ください。

解説

日本近海の海面水温

オホーツク海南部から千島の東にかけては、海面水温が平年より低く、かなり低い海域もみられました(図中A)。これらの海域では、上旬、中旬に平年より風が弱かったため、海面水温が平年よりかなり低い海域は縮小しましたが、12月に引き続き海面水温が平年より低くなっていました。

日高沖から三陸沖にかけて、関東の東から伊豆諸島近海にかけては、下層の暖水の影響で、海面水温が平年よりかなり高く、平年より2℃以上高い海域もみられました(図中B)。

日本海、四国沖では、海面水温が平年より高く、かなり高い海域もみられました(図中C) 。東シナ海、沖縄の東、沖縄の南では、海面水温が平年よりかなり高くなっていました(図中D) 。これらの海域では、12月下旬に海面水温が平年よりかなり高く、加えて1月上旬は冬型の気圧配置が弱かったことにより、海面水温が平年よりかなり高い海域が拡大しました。中旬以降は寒気や強風の影響を受け、海面水温が平年よりかなり高い海域は縮小しましたが、月を通して海面水温が平年より高く、東シナ海南部ではかなり高い状態が継続しました。


海面水温の診断にあたって

  • 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。

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