海面浮遊汚染物質(プラスチック類)

平成17年7月15日 気象庁発表

診断(2004年)

  • 日本近海では、2004年の春季から秋季にかけて100kmあたり20個以上の浮遊汚染物質(プラスチック類)が発見されました。
  • 一方、赤道付近の海域では、冬季に100kmあたり50個を超える浮遊プラスチック類が発見されましたが、春季から秋季にかけては100kmあたり20個以下となっていました。
  • 2000年代に入ってからの浮遊汚染物質の発見数は、北西太平洋のすべての海域で年間平均100kmあたり10個以下となっています。
2004年の海面浮遊汚染物質発見個数
2004年の海面浮遊汚染物質発見個数
(a) 冬季,(b) 春季,(c) 夏季,(d) 秋季
図中の“+(NIL)”は海面浮遊汚染物質が発見されなかったことを示します。

解説

海面浮遊汚染物質の発見個数を海域別にみると、日本周辺海域では1988年から1990年をピークとして、その後は漸減傾向となっていました。1988年は、マルポール条約の付属書Vにより船舶からのプラスチック類の排出規制処置が定められ、海洋汚染防止法が改正された年にあたっており、この海域においては規制の効果が認められます。ただし、2000年代に入ってからは増加傾向にあります。

一方、東経137度線では1990年以降も減少傾向はみられず、北緯20度以南の海域では1996年以降にそれ以前よりも若干増加しています。

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