海面浮遊汚染物質(プラスチック類)

平成26年3月3日 気象庁発表

診断(2013年)

  • 2013年の日本周辺海域及び東経137度線における海面浮遊汚染物質(プラスチック類)の航走100kmあたり観測個数は、それぞれ10個、4個であり、両海域とも過去10年の水準と同程度でした。
2013年の海面浮遊汚染物質の分布

2013年の海面浮遊汚染物質発見個数

解説

気象庁では、北海道周辺・日本東方海域、日本海、日本南方海域、東シナ海のほか、三陸沖や四国沖の太平洋側なども含む日本全体を取り巻く海域を「日本周辺海域」、東経137度の北緯3~30度を「東経137度線」として、海面浮遊汚染物質の航走100kmあたり観測個数について診断を行っています。日本周辺海域では1990年代までは減少傾向でしたが、その後は横ばいとなりました。一方、東経137度線においては、年によって多数の海面浮遊汚染物質が観測されることがあるものの、1985年以降、100kmあたり観測個数は、おおむね5個を下回る水準で推移しています。

2011年は東北地方太平洋沖地震の津波により陸上から流出したと考えられるプラスチック類が多数観測されましたが、2012年以降の航走100kmあたり観測個数は、日本周辺海域で10個、東経137度線で4個と、過去10年の水準と同程度になりました。

北西太平洋で観測された海面浮遊汚染物質の分布を見ると、日本周辺海域の航走100 kmあたり観測個数は、いずれの季節も20個を超える海面浮遊汚染物質が観測された点があり、特に春季と秋季には50個を超える観測点がありました。北緯20度以南の海域では、航走100kmあたり観測個数が10個を超える観測点はほとんどありませんでしたが、赤道付近の海域で冬季は20個、夏季には100個を超える観測点がありました。

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