海面浮遊汚染物質(プラスチック類)
平成27年2月27日 気象庁発表
診断(2014年)
- 2014年の日本周辺海域及び東経137度線における海面浮遊汚染物質(プラスチック類)の航走100kmあたり観測個数は、日本周辺海域で8個と過去10年の水準と同程度でしたが、東経137度線では7個であり、過去10年の水準のおよそ2倍の観測個数でした。
2014年の海面浮遊汚染物質発見個数
解説
気象庁では、北海道周辺・日本東方海域、日本海、日本南方海域、東シナ海のほか、三陸沖や四国沖の太平洋側なども含む日本全体を取り巻く海域を「日本周辺海域」、東経137度の北緯3~30度を「東経137度線」として、海面浮遊汚染物質の航走100kmあたり観測個数について診断を行っています。日本周辺海域では1990年代までは減少傾向でしたが、その後は横ばいとなりました。一方、東経137度線においては、年によって多数の海面浮遊汚染物質が観測されることがあるものの、1985年以降、100kmあたり観測個数は、おおむね5個を下回る水準で推移しています。
2014年は、日本周辺海域での航走100kmあたり観測個数は、過去10年の水準と同程度でしたが、東経137度線では過去10年の水準のおよそ2倍の個数となりました。
北西太平洋で観測された海面浮遊汚染物質の分布を見ると、日本周辺海域の航走100 kmあたり観測個数は、春季と夏季に20個を超える海面浮遊汚染物質が観測された点があり、夏季には東シナ海と日本海で50個を超える観測点がありました。東経137度線では、春季の北緯24度から30度及び、夏季の赤道付近の海域で多くの海面浮遊汚染物質が観測されたことで航走100 kmあたり観測個数が、過去10年の水準のおよそ2倍になりました。北緯20度以南の海域では、航走100kmあたり観測個数が10個を超える観測点は少ないのですが、赤道付近の海域では、冬季に20個、夏季には100個を超える観測点がありました。