「船舶による汚染の防止のための国際条約(マルポール73/78条約)
正式名称を「1973年の船舶による汚染の防止のための国際条約に関する1978年の議定書」といい、船舶の運航や事故による海洋の汚染を防止するための条約。1978年2月採択、1983年発効(日本は1983年6月に加入)。油類はもとより、バラ積み有害液体物質、梱包して輸送する有害物質、汚水および廃棄物のすべてが規制の対象とされている。
1973年に国際海事機関(IMO)で採択された「船舶による汚染防止のための国際条約(マルポール条約)」は、油、化学物質、梱包された有害物質、汚水や廃棄物などによる汚染を対象としたが、各国の技術レベルなどの問題が残っていたため、長期にわたって未発効であった。しかし、タンカー事故による海洋油汚染が深刻化したこともあって、1978年、IMOのタンカーの安全と汚染防止に係る会議において、本条約を1973年の条約に統合させる形での採択となった。