海氷域面積の長期変化傾向(オホーツク海)
平成29年6月30日発表
気象庁地球環境・海洋部
診断(2017年)
オホーツク海の最大海氷域面積(備考参照)は長期的に見ると減少しており、10年あたりオホーツク海の全面積の4.4%の海氷域が消失しています。
オホーツク海の海氷域面積の経年変化(1971~2017年)
解説
オホーツク海の海氷域面積は、地域的な気温、風や海水温の変化による影響を強く受けるため、年ごとに大きく変動していますが、 長期的に見ると、最大海氷域面積は10年あたり6.9 [3.6~10.2] 万平方キロメートルの減少となっており、 この値はオホーツク海の全面積の4.4 [2.3~6.5]%の海氷域が10年ごとに消失していることを意味します(角括弧中の数字は95%の信頼区間を示す)。
減少傾向が明瞭に現れていることには、地球温暖化が影響している可能性はあります。しかし、海氷域面積データが蓄積された期間は40年程度と比較的短いことから、地球温暖化との関連性をより確実に評価するためには今後のさらなるデータの蓄積が必要です。
備考
- 最大海氷域面積 : 海氷域が年間で最も拡大した半旬の海氷域面積。
- 診断に使用した資料 : 人工衛星等の観測資料をもとに、12月5日から5月31日までの期間、半旬(毎月5日、10日、15日、20日、25日及び月末)ごとに、オホーツク海、日本海及び渤海周辺の海氷の解析結果から求めた海氷域面積。