海氷域面積の長期変化傾向(オホーツク海)
令和4年6月30日 気象庁発表
診断(2022年)
オホーツク海の2021/2022年海氷期の最大海氷域面積(備考参照)は、1970/1971年の統計開始以降2番目に小さい値でした。
オホーツク海の最大海氷域面積は長期的に見ると減少しており、10年あたりオホーツク海の全面積の3.5%の海氷域が消失しています。
オホーツク海の海氷域面積の経年変化(1971~2022年)
解説
オホーツク海の2021/2022年の最大海氷域面積は、1970/1971年の統計開始以降、2014/2015年に次いで2番目に小さい値でした。オホーツク海の海氷域面積は、地域的な気温、風や海水温の変化による影響を強く受けるため、年ごとに大きく変動していますが、長期的に見ると、最大海氷域面積は10年あたり5.6 [2.8~8.3] 万平方キロメートルの減少となっており、この値はオホーツク海の全面積の3.5 [1.8~5.3]%の海氷域が10年ごとに消失していることを意味します(角括弧中の数字は95%の信頼区間を示す)。
減少傾向が明瞭に現れていることには、地球温暖化が影響している可能性はありますが、地球温暖化との関連性をより確実に評価するためには今後のさらなるデータの蓄積が必要です。
備考
- 最大海氷域面積 : 海氷シーズン中に海氷域が最も拡大した半旬の海氷域面積。
- 診断に使用した資料 : 12月から5月までの半旬(毎月5日、10日、15日、20日、25日及び月末)ごとの解析結果から求めた海氷域面積。
- オホーツク海の海氷域面積については、令和3年10月に標準化した解析領域によって再計算を行いました。今回発表した資料は、この新しいデータセットを用いています。