海氷
地球表面の約7割は海に覆われているが、海氷が最も広がる季節(11月頃)には、全海域の約1割が海氷で占められる。海氷は海水と大気を遮断するため、両者の熱、水蒸気などの交換に大きな影響を与える。また、太陽光の反射率は海氷面では海水面の4~8倍であるため、日射によって得られる熱量も大きく減少する。
このように海氷の存在は、大気と海洋に大きな影響を及ぼし、異常気象や地球温暖化などの気候変動の実態把握、それらの機構解明のためには全球的な海氷データが不可欠である。このため、世界気象機関(WMO)では、コンピュータ処理が容易にできるデジタル化した全球の海氷データバンクを構築する計画を推進している。