図1 日本沿岸の海面水位変化(1906~2023年)の計算方法
日本沿岸で地盤変動の影響が小さい検潮所を選択しています。1906年から1959年までは4地点(左図)、1960年以降は16地点(右図)の検潮所を選択しています。1906年から1959年までは、地点毎に求めた年平均海面水位の平年差を4地点で平均した値の推移を示しています。1960年以降については、日本周辺をⅠ:北海道・東北地方の沿岸、Ⅱ:関東・東海地方沿岸、Ⅲ:近畿~九州地方の太平洋側沿岸、Ⅳ:北陸~九州地方東シナ海側沿岸の4海域に分類(右図)し、海域毎に求めた年平均海面水位の平年差の平均値の推移を示しています。
日本沿岸の海面水位の長期変化傾向の図1は、1991年から2020年までの期間で求めた平年値を基準としています。青実線は4地点平均の平年差の5年移動平均値、赤実線は4海域平均の平年差の5年移動平均値を示します。青破線は4地点平均の平年差の5年移動平均値を後半の期間について求めた値で、参考として示しています。
忍路、柏崎、輪島、細島は国土地理院の所管です。東京は1968年以降のデータを使用しています。平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震の影響を受けた函館、深浦、柏崎、東京、八戸は、2011年以降のデータを使用していません。
日本周辺の1960年以降の海域ごとの海面水位変化
各海域および4海域平均の海面水位平年差の時系列グラフ(1960~2023年)
データの見直し等により、年あたりの上昇率および数値データが変更される場合があります。
各海域の年あたりの上昇率(mm/年)
Ⅰ | Ⅱ | Ⅲ | Ⅳ | 4海域の平均 | 世界平均 (IPCC第6次評価報告) |
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1960~2023年 | 1.2[1.0~1.5] | 1.1[0.6~1.7] | 1.3[0.9~1.7] | 2.7[2.3~3.0] | 1.6[1.2~1.9] | |
1971~2006年 | 1.3[0.8~1.8] | * | * | 2.2[1.6~2.7] | 0.9[0.3~1.5] | 1.9[0.8~2.9] |
2006~2018年 | * | 4.9[1.4~8.4] | * | 4.0[1.6~6.3] | 2.9[0.8~5.0] | 3.7[3.2~4.2] |
I~IVの海域、4海域平均および世界平均の年平均海面水位の上昇率。上1段は1960年~2023年までの期間で算出した上昇率、下2段はIPCC第6次評価報告書における世界平均の海面水位の上昇率と同じ期間で算出した上昇率を示します。
上表の[ ]の範囲は「可能性が非常に高い範囲(90~100%)」を示します。*印は上昇率が有意でないことを示します。