海洋気象観測船による観測(令和2年1月10日~1月22日)
令和2年1月24日発表
気象庁地球環境・海洋部
観測結果
気象庁の海洋気象観測船「凌風丸」及び「啓風丸」は、1月10日~1月12日に図1のA点からC点の航路に沿って「啓風丸」が、D点からF点の航路に沿って「凌風丸」が黒潮の観測を実施しました。また、1月19日~1月22日に図3のG点からN点の航路に沿って「凌風丸」が黒潮の観測を実施しました。
図1及び図3の黒い矢印は、観測船が観測した海流の速さと向きを表しています。1月10日~1月12日に観測した最も強い黒潮の流れは、A点からC点に沿った測線(東経137度)ではB点(北緯30.9度、東経137.0度、4.1ノット)で、D点からF点に沿った測線ではE点(北緯31.5度、東経136.5度、3.9ノット)で観測されました。1月19日~1月22日に観測した最も強い黒潮の流れは、G点からI点に沿った測線ではH点(北緯32.1度、東経135.3度、3.0ノット)で、I点からK点に沿った測線(東経136度)ではJ点(北緯31.3度、東経136.0度、3.7ノット)で、L点からN点に沿った測線(東経137.5度)ではM点(北緯31.0度、東経137.5度、3.4ノット)で観測されました。
図1のA点からC点では、海洋内部の水温観測を実施しており、その結果を図2に示します。黒潮の強い流れが観測された海域(B点付近)では、水温の水平勾配が大きくなっています。
図1 海洋気象観測船「凌風丸」及び「啓風丸」が観測した海流(令和2年1月10日~1月12日)
青い細実線が凌風丸の航路を、赤い細実線が啓風丸の航路を、黒い矢印が海流の速さと向きを表します。
(青い太破線は気象庁の数値モデルによる解析結果をもとにした黒潮の位置です。)
図2 東経137度に沿った水温の深さ方向の分布(啓風丸:令和2年1月10日~1月12日)
図3 海洋気象観測船「凌風丸」が観測した海流(令和2年1月19日~1月22日)
青い細実線が凌風丸の航路を、黒い矢印が海流の速さと向きを表します。
(青い太破線は気象庁の数値モデルによる解析結果をもとにした黒潮の位置です。)